父が余命宣告を受けた時に、日々の記録を残そうと思って始めたブログも、結局何も書けないままに父は旅立った。
ずっと家に帰りたいと言っていて、もう手術も無理なので残りは家でゆっくり家族の時間を、と言われ介護ベッド等も全て手配して退院の日を待った、その退院当日、容態が急変し父は旅立った。
まだまだ現役で仕事をしていたので、病室でも仕事をしていたし、退院後も仕事の予定を入れていた。
余りに急変した容態だった。
最期まで治ると信じていた父の気力を奪ったのは、例え父の勘違いだったとはいえ、治るという気力だった。
だから医師には、治ると信じて頑張っている父には本当のことは言わないでくれと頼んでおいた。
だが、若いその医師はもう何もできないし治りませんよとさも当然のように父に告げた。
元から心無い発言が多いことに余り良い印象はなかったが。
「俺はもう生きられないのか…」
気落ちした父はそれから3日ももたなかった。
どれだけ気力で自身を支えていたのだろう。
まだ亡くなった実感がない。
胆管癌で闘っている人達のブログを読みながら思うことは、見知らぬ人達ではあるけれど、父の分まで生きてほしい。
希望を失わないでほしい。