またまた以前買った本の感想です。

向田邦子さんと妹の和子さん共著の本です。
と言っても、2003年発行とあるので、邦子さんが亡くなられてから、ご本人のエッセイなどを引用や和子さんの思い出話を集めたものです。

向田邦子さんが1981年に飛行機事故で亡くなられてからもう30年になろうとしています。
それでも、今読んでも、向田さんの愛した品々は私の目に新鮮に映り、真似たくても真似できないセンスがある人だなぁと思わされます。ファッションもひとかたならぬこだわりがあって、エルメススポーツのシャツを色違いでそろえるなど、ほんとうのお洒落な人という感じがします。

それからうつわのコレクションの頁は面白いです。直感で集めた品々は、どれも味があって、気取らない(高価なものも沢山あるのでしょうが)ほっとするようなものが多く、これにお気に入りの料理をちゃちゃっと作って盛り付けて味わっていたんだなぁと思うと、とたんに自分もうつわに凝ってみたいなと思ってしまいます。

向田さんのエッセイは、実は読んだことがなく、去年北京に来たばかりで暇な時に、テレビで久世光彦さんがディレクターを務めたドラマシリーズをずっとやっていたのをたまたま観ていました。そして引き込まれました。
昭和の懐かしい風景、姉妹のそれぞれの思いを描く、心に残るドラマでした。
田中裕子さんや小林薫さんの演技(ほかにも、宮沢りえさんや小泉今日子さんが出ています)、ナレーションが黒柳徹子さん、テーマ曲が、スパニッシュギターの音色が物悲しい「アルハンブラの思い出」…思い出していたらまた観たくなりました。(アマゾンで調べたら、DVDボックスで売られていました)
それで何となく、向田さんご自身への興味がわいてきて、何となくこの本を手にとってみたのです。

妹の和子さんが、ほんとうにお姉さんのことを慕っていたんだなぁというのが良く分かります。「姉じまん」のエピソードが沢山載っていて、ほほえましいです。妹に自慢される姉って、憧れです。

お料理のレシピも色々載っているので、試しに作ってみようと思います。うまくできたら、記事にしようかなべーっだ!

<とんぼの本>向田邦子 暮しの愉しみ/向田 邦子

¥1,470
Amazon.co.jp