「さ、寒い、寒い、、、
どうしたんだろう、、、
すごく寒い、、、
なんだか体が、、、」
急に様子がおかしくなったAちゃん。
「ええっ、どうしたの?
大丈夫?💦」
と焦る私。
「ちょっと椅子に戻りたい、、、」
とAちゃんが言う。
私たちはその部屋を出て、
すぐとなりのリビングに行き、
私はリビングの椅子に
Aちゃんを座らせた。
私は寒いと言うAちゃんを毛布で包み、
体をさすりながら
なぜか申し訳ない気持ちになって
「ごめんね、ごめんね」って言った。
Aちゃん:
「何か気配がする。
誰かいる?」
と、周りを気にして見回す。
私:
「ううん、誰もいない。
2階に娘がいるだけ。
他には誰もいないよ。
大丈夫。安心して。」
私はAちゃんの手を握りしめて
そう言った。
近い距離でAちゃんと向かい合う。
すると、
Aちゃんがじぃ〜と私を見つめ始めた。
何も言わずにずっと見つめてくる。
私も目をそらさずに
少しの間、見つめ合った。
その目が、、、瞳が、、、
あれ?
すごく穏やかで優しくて
何というのか、
言葉にするのは難しいけれど、
慈愛に満ちた眼差し、、、
というのかな、、、
愛情を伝えるような眼差し。
いつものAちゃんの目、ではないような。
そして次の瞬間、
Aちゃんの目からはツツーッと涙が、、、
私:
「どうしたの?
どうしたの?
なんで泣いているの?」
(私も泣きそうだし)
Aちゃん:
「えっ?私、泣いてる?
わからない、
わからないの。
でも、ニーナちゃんのことを
すごく愛しい気持ちが
こみあげてくるの。」
私の中では
もしかしたら今、夫が来ているのかな。。。
Aちゃんを通して私に会いに来たのかな。。。
目の前にいるのは
夫なのだろうか。。。
でも、そんなことあるのかな。
Aちゃんはもともと感受性が強いから。。。
でも、でも、でも、、、
もし、夫だったら、、、
夫だったとしたら、、、
私が受け入れなかったら
悲しいよね、、、
私は思わずAちゃんを
優しく抱きしめた。
心の中で何度も何度も何度も
夫の名前を叫びながら。
静かに優しく抱きしめると
私の目からも涙がこぼれた。
夫なのだろうか?
それとも感受性の強いAちゃんの
過剰反応なのか?
何がどうなのかわからない。
色々な思いが現れたけれど
今、この機会を逃したくない、と、
素直にそう思っていた。
(次でラスト、続きます)