潤の出勤に合わせて下の店へタオルを運ぶ。
レジ周りの準備を潤がしている間に、消毒液の補充を手伝った。
「ありがと」
潤が嬉しそうに礼を言った。
・・・今日は一緒に家を出てきたから、行ってきますのキスはお預けになってしまった。
潤の顔をじっと見つめたら、
「おかえりまで待てない?」
ここ店だし・・・という。
仕方ない、ガマンガマン。
「おっはよ~。
ゴメン、遅くなっちゃった!」
「相葉くんおはよ~」
「お、きたきた。相葉くん、おはよ」
「あ!翔ちゃ~ん。手伝ってくれたの?ありがと!助かった!」
「んにゃ、タオルたたんだだけだし・・・」
「それでも感謝!感激!雨嵐!」
ふはは、相葉くんはいつでも明るくて、オーバーアクションでいるだけで元気が出てくる。
「じゃあ、いったん戻ってすぐ出かけるよ」
「いってらっしゃーい!」←どこへ行くかも知りません。
「翔さん、寒いから俺のトリコロールのマフラー巻いていってね。
そのほうがオシャレ」
「おお、ありがと。潤の見立ては本当にいいからな」
ううん、違うよ、と潤が言う。
「一緒に行けないおれの代わりに連れて行って。
一緒に出掛けたって思うだけで、ちょっと俺が嬉しくなるから」
ああ、可愛い!抱きしめてキスしたい!
「あ、オレ荷物おいてくる!」
相葉くんがわざとらしくスタッフルームに入っていった。
俺とじゅんはその相葉くんの行動に二人でクスクスと笑って、それからぎゅっと抱きしめた。