「2か月くらいあっちにいて、一度帰ってきたんだ。
お前と連絡取れなくなってるのわかってたから直接マンションに行ったんだ。
そしたら鍵が開かないし、別のやつ住んでるし。
俺の部屋も、ぜんぜんまるっきり出かけたままの状態だったから。
それで、やっと、お前に愛想つかされたって気づいたんだ」
「翔くん・・・」
翔くんはおれに向けて話しているんだけれど、まるで目の前におれはいないかのように話を続ける。
「そん時はまたすぐニューヨークへ帰らないといけなくて。
・・・俺さ、バカだな。
ニューヨークでちょっとお前に似た身長のヤツとか、横顔が似てるヤツ見て、お前ばっか探してた。
いるわけないって思ってるのに、もしかしたら、とか偶然とかって」
「・・・・・・」
「仕事で忙しくしてたけど、ずっとお前のこと考えてたんだ・・・」