翌日・・・
目が覚めると、部屋の中にはカーテンの間から弱い朝の光が入り込んでいた。
ありがたいことに、会社は今日まで休みだ。
明日からはこの時間ではアウトだろう。
ま、あと一日くらいゆっくりと過ごすのもいいかもしれない。
腕のなかで抱きかかえた潤は、いつものノーマルサイズになっている。
耳としっぽは出たままだったのは、安心できる俺の隣にいるから気を緩めているのだろう。
・・・ゆっくり寝て回復したのかな。
顔をよく見たくて潤をじっと見つめた。
瞼がぴくりと動いて眉間にしわが少しよった。
唇が少しひらいたかと思うと、声にならず何かを囁いている。
一瞬音が空いたが、すぐに閉じてしまった・・・何とか瞼を開けようともがいてはいるのだけれど
「も、や・・・だ。なに、みてるの・・・?」
見られることを嫌がりながらも、顔をそむけることもせず、目を閉じたまま言葉を紡ぐ。
「ふは。
潤のかわいい寝顔見てた」
「も、みないで・・・」
文句を言いながら俺のトレーナーにうずもれるように顔を寄せた。
「潤、お疲れ様」
「うん・・・」
「がんばったね」
「うん・・・」
まだ寝ぼけているのか、生返事を繰り返す。