相原史乃代議士と民主党本部国際局の方々のご厚情により、日中青少年訪中団として、中国に7日間行かせていただきました。
さて、今回の訪中団は、2007年の安倍政権のときに、日中の青少年が交流を通じて互いの理解を深めることを目的として5年間相互交流を行うようになったもので、今年が最後の年になるそうです。
7日の日程で、北京、鄭州、成都に行ってきました。
総勢500人の訪中団で、初日には中国で一番有名なホテル「北京飯店」で、盛大な歓迎レセプションが行われ、日本から中野譲外務大臣政務官も出席されました。
この訪中団の交流日程で、私が特に印象に残ったのは、
1.コミュニティー(自治会組織)の見学
2.最新農村モデル地区の見学
3.四川大学学生との懇談
でした。
1. コミュニティーは中国では「社区」と呼ばれ、我々は鄭州市内にある27区という社区に行きました。社区では、訪中団の到着とともに婦人会の方々が中国の踊りで出迎えてくださり、住民の方々も総出で予想以上の歓迎ぶりでした。
社区には、社区の共産党書記も配置されており、自治会組織の中にも共産党の指導が浸透していることが分かりました。非常に素晴らしい住環境であり、住民の方々は生活に満足しているようでした。
2. 次に、鄭州市郊外の農村モデル地区を訪問しました。
中国の農村というと、貧困に苦しんでいるというイメージがありましたが、ここでも住環境は素晴らしく、農村であることを感じませんでした。
通訳で参加していた大学生のボランティアに聞くと、ここ数年は農村、農民への優遇政策がとられており、近年では、都市住民が農村戸籍を欲しがるくらいになっているとのこと。
ボランティアの大学生も、吉林省出身で両親は農民で、自らも農村戸籍であるが、大学に入学したあと都市戸籍を取得できるチャンスがあったが、農村戸籍を選択したそうです。
ただし、案内をしていただいた農村の共産党幹部が「月収は6500元くらいだが、自分たちは農作業をしていない」と説明していたので、私が「実際に農作業をしている人たちにはいくら支払っているのか、その人たちは月収どれくらいなのか」と聞いたところ、「1日50元、月収で1200元」と言っておりました。(1元≒約14~15円)
あくまでも最新の農村モデル地区であり、中国農村の現状ではないとは言え、政府が農村対策に力を入れているということは分かりました。
3.終盤では、四川大学の学生と懇談をしました。
学生3人と訪中団5人が一組になって、お互いの国に対する関心ごとを懇談しました。私は「日本やアメリカの民主体制が良いとは思わないのか?中国共産党の一党独裁体制で良いと思っているのか?」と、多少敏感な質問をしました。
すると学生の一人が、「日本やアメリカの民主主義も経済的に発展したので良いシステムだと思う。でも、現在の中国も、これだけ多くの人口、国土を抱えて経済発展をしているので、成功している。だから良いシステムなのだと思う」と答えました。「日本は、総理大臣が何人も変わっている。それが良いとは思えない」とも言っておりました。
その後、中国のメディアは中国共産党宣伝部の指導の下でしか報道の自由が保障されていないことや、中国の経済発展が鈍化したときには一党独裁体制はどうなるのかなど議論しました。
話の内容よりも、自由闊達に自分の考えを明確に発言してきた学生に驚きと新鮮味を覚えました。
私は10年前に上海の学生との交流で、同様の質問や議論をしたことがありますが、討論終了後、「先ほどの質問は微妙な問題がある」と注意されたことがあります。
これまで中国人学生との中国国内での公式な懇談で、私が感じてきた、中国人学生の一面的な考えや共産党の指導による意見などではなく、様々な知識や経験を踏まえて自由に物事を考えている四川の大学生に、現代中国の若干の変化を感じ取ることができたような気がします。
以上が今回の訪中におけるトピックですが、7日間の間には様々な訪問先がありました。
今回の訪中で、私ははじめて国が行う「国際交流事業」というものに触れました。
「国際交流事業」について、思うところが多々ありますが、地道に継続的に行ってこられた方々に敬意を感じつつ、私自身が国際交流に携われる機会があれば良いなぁと思っております。
その国を訪問することは、個人旅行で何度でも行くことができますが、その国の人々と交流し、深く話しをすることは、 専門家や語学が堪能な人でない限り、恐らく国際交流事業でしかできないことだと思います。
その意味において、上記の3箇所が、私にとって今回の訪中の大きな意義となりました。