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みんなのお金
 ついに実写映画も公開されるコミック「テルマエ・ロマエ」。

 世評高いこの漫画、5巻まで読んでみた。

 ………。

 設定の秀逸さにおいては見るべきものがあるけれども、巻を追うごとに展開が苦しくなってきている。コメディとしてもストーリー漫画としても中途半端だし。

 なぜこの漫画が現代日本において好評なのだろう?

 つまるところ、この漫画の本質は、古代ローマを鏡像とした日本の風呂文化の賛美だからなのだろう。
 古代ローマ帝国の五賢帝時代が擬似日本化することによって、平面顔である私たち日本人のスノビズムが満足させられ、劣等感が補償される。

 たとえば、これが「湯治によって父親の病気が治った主人公が、それをきっかけに日本の温泉・銭湯文化の素晴らしさに目覚めていく…」というコミックとして展開されてしまうと、民族的劣等感を補償するという作用がなくなってしまう。

 けちをつけているようだが、巻末の作者ヤマザキマリ氏のエッセイは読み応えがあり、氏は漫画家としてよりおそらくエッセイストとして成功していくのではないか。

 

 
 

 

 
 
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