紀子の部屋 2025/2/10(月)
日本に280万振りも残っている日本刀。
明治の廃刀令も、戦時中の金属供出令も、戦後の没収もあったのに…。
どこに、そんなに残っているのか?
日本人にとって、日本刀とは何だったのか?
地方に行くと、古い家の天井の梁などに
日本刀がくくりつけられているそうです。
昔から「刀には魔を祓う力がある」とされ、武士だけでなく一般の人々にも、護身用・厄除として持たれてきました。
また、病人の枕元に置いたり、床下や、仏壇の下に置いておく、などもありました。
280万という数を見ると一家に一振りはあったのではないでしょうか?
日本刀は日本人にとって「人を殺めるもの」ではなく「守ってくれるもの」という感覚の方が強かったのだと考えられます。
日本人は「守られている」という感覚で生きてきた。
ペンキ画家のショーゲンさんも
「日本人の血の中に流れるDNAに最も深く刻まれている記憶というのは、愛され続けてきた記憶なんだよ。」
と言っていました。
「強いものに守られているという安心感」
愛されている、という感覚は、その前に「安心感」という土台がある。
今、世の中が混迷していく中で、必要なのは「安心感」かもしれない。
日本刀とは日本人に「守られている」という安心感、「何かあってもこれがあるから大丈夫」という安心感を与えていたものでは無いかと思うのです。
もちろん日本刀は「武士の魂」であったり、誇り高く生きる象徴であったりもします。でも今の時代に必要なのは、それ以上「「安心感」。誇り高さも、土台に安心感があるからこそ発動できるのではないかと思うのです。
何のサービス精神も無い、理不尽な父の会社が、バブルもリーマンもコロナも超えて、続いているのは、日本刀を一家に一振りお届けする為に残っているのではないか?
そして、また、そこに戻る事になってしまった私のやる事は、こういった事を伝えていく事なのではないか?なんて考えたのです。