たまにお客様から「売ってる日本刀の中で人を斬ったりしたのもあるんですか?」という質問を受けます。
日本刀はすごく繊細で、一回斬っただけで刃がボロボロになります。テレビや映画のような何人も斬るような闘い方をできるようにはなっていないです。
なので人を斬った刀は残りません。戦乱で使われていた時代は、刃がボロボロになって折れ曲がった刀を直すより、新しいものを入手した方が簡単だったわけです。つまり今、残っているのは人を斬っていない刀なのです。
実際に闘いで使われたのは、槍、薙刀など柄の長いものや弓や鉄砲などの飛び道具です。だから槍や薙刀はあまり残っていないです。
やはり接近戦は怖いですからね。
合戦図を見るとまさしくそうで、みんな柄の長いものや銃で闘っています。日本刀を振り回している人はあまりいません。
全くいない訳ではありませんが、長い方が有利そうです。
武将などの指揮官とかが指揮を上げる為に抜刀したりもしましたね。
銃をもった農民のような人達ですら刀をもっています。刀は最後の最後で身を守るもの。
戦乱のなかった江戸時代に、新刀、新々刀と、沢山の刀が作られました。
大小二本の帯刀を許されたのは武士だけでしたが、脇差(小刀)を持つ事は農民も許されていて、仏壇の下などに閉まってあったとか。一家に一本、日本刀があったようです。
「武器」だったら平和な時代は必要ないわけで、日本刀は「お守り」という意味合いで持っているものだったんですね。
日本刀の意味、まだまだ奥深いものがあるので、またお伝えしますね!