古事記⑥ 天の岩戸開きのその後の話
久しぶりに古事記の話を書きます。
天の岩戸からアマテラスが出てきてから、神々達は悪さをはたらいたスサノオを罰します。髭を剃り、爪を剥いで、地上に落とされます。
罪人だったスサノオは、地上ではなんとヒーローになります。ヤマタノオロチを退治してクシナダヒメを救って娶り、スサノオの子孫のオオクニヌシが地上を治めるようになりました。
「ヤマタノオロチを倒してクシナダヒメを救った。」という話ですが、ヤマタノオロチ(八岐大蛇)は蛇ではなく河川で、クシナダヒメ(櫛名田比売、奇稲田姫)は田畑であり、洪水で田畑がのまれてしまう事を表していて、スサノオが行なったのは「治水」である、という解釈があります。高天原では力が有り余って乱暴者になってしまったスサノオですが、地上では、その力強さでもって治水を行い、田畑を作り、豊かさをもたらした。
余談ですが、田んぼアートって素敵ですね
高天原では悪者だったスサノオが、地上ではヒーローに。悪者もヒーローも100%悪者でも100%ヒーローでもない。完璧な人はいない。人には陰陽、二面性がある。自分に合う環境にいるかどうかが重要だ。という事を古事記は教えてくれています。
古事記には国造りの秘訣が書いてある。という解釈を最近知り、また古事記にワクワクしてます^_^
さて、スサノオの子孫のオオクニヌシが苦労して国造りをし、治めている地上に、高天原のアマテラスがとんでもない事を言ってきます。
「葦原中国(あしはらのなかつくに)を統治すべきは、天津神(あまつかみ)、とりわけ天照大御神の子孫だ」と言って「国を譲れ。」と言ってきたのです!なんというワガママ!「俺のものは俺のもの。お前のものも俺のもの。」ジャイアンか⁈というくらいの無茶ぶりです!
しかしながら、アマテラスの子孫が治める事になったこの日本は世界で一番長く続く素晴らしい国となりました。そんなワガママジャイアンの言い分が何故通って、良い国になったのか?
古事記⑦では、その秘密をお伝えします!