私が両親と暮らしているときのことで憶えているのは、両親が激しいケンカをしている場面だけです。私には2歳年下の弟と10歳年下の妹がいました。私は幼稚園では泣いてばかりいました。かと言って、母が迎えに来ても帰るのを怖がりました。帰ると、母から廊下拭きをさせられ、それから、母が仕事に出かけ、祖母のところに預けられたり家に置いて行かれたりしながら、私が弟と食事を取らなければならないからです。小学校一年生の時、両親はケンカをして、母は血を流していました。父はすでに出かけていませんでしたが、母は、「もし、誰かから聞かれたら、頭から血を流し、目に青あざを作っているのは、バイクで転んだからだと説明しないさい」と私に強く言いつけました。子どもの頃はよく頭を叩かれ教育虐待もありました。教育的かと思えばネグレクトもありました。また、私は赤ん坊の面倒をみていたのでした。私は小学校の女教師が怖くて学校でお漏らしをしていました。
帰り道、自分の家が見えてくると、決まって怖くなりお漏らしをしました。帰ると廊下拭きをさせられたり、妹のおむつを取り替えたり、色々指示命令をされるからです。友達と遊ぶことは考えられませんでした。母から、生きるために必要なことを教えてもらったことはありません。高校を卒業すると、実家を離れて、一人で生きていこうとしました。結婚し子どもが出来て再び母を頼っても、甘えられたり安心できた事はありません。いつも悲しい気持ちになるのが落ちでした。父は機嫌いいときはいいのですが、短気ですぐに雷が落ちました。母は65歳で肺癌で脅えながらなくなりました。
父はアルコール依存症からコルサコフ症候群になり介護をしています。私は浪費癖、セミナー依存、離婚、生別、再婚、死別、うつ、不登校、家族関係、対人関係がなかなか安定しない人生でした。ただ、諦めないで治療を続けています。
見せかけの親離れ子離れ
① 感情恐怖症
② 親幻想 親ファンタジー
③ 心の鎖
④ 境界線
⑤ 分離不安
特性
① 自己の評価を過度に低く下げておく
② 自分の感情を度外視する
③ 自分のために怒れない
④ 承認欲求
治療アプローチ
①「過去」の「親」ではなく「今」の「自分自身の心や行動」に焦点を当てるアプローチ
②メンタライゼーションの治療技法のアプローチ
③支援チームアプローチ