選挙の公約を見ていると、脱原発が目立つ。まあ、それは良い。この時期だからそれが話題になるのは当然のことだろう。
ただ、どこの党も「反対、反対」と言うだけである。なんかそれだけじゃ意味なくない?
それよりもほんの少し先のことをぼくは考えたりしている。
仮に脱原発の方向で行くとする。他の方法で電力を作ることができるのなら、将来的にはそれも良いのかもしれない。
ただ、いままで研究、開発した原発技術はどうするのだろう? 東芝、日立なんかが作る原発は、海外にも輸出しているけど、それはどうするのだろう。
輸出を含めて、原発のすべてをやめるのであろうか?
国内では使用しないけど、海外輸出はするのであろうか?
前者なら、国内で培ってきた技術を捨てることになり、大きな痛手といえるだろう。そして原発を輸出する技術を持っている他国はライバルが減るので大喜びだ。
後者なら、今後の日本の国力にも大きな影響があるはずだ。
原発以外の方法を模索するのは、金がかかる。研究開発にも金がかかるし、建設するのも金がかかる。そして電気代もすぐに安くなるとは思えない。当面はやっぱりいままでよりも金がかかるはずである。その金はどこから沸いて出てくるのだ?
原発技術を海外に輸出すると言うことは、海外の電力状況を安定させると言うことである。安定した電力を安定した値段で提供できる環境を海外にどうぞどうぞと提供することである。
ということは、すごく端的に書くと、日本の電力状況はごたごたするけど、海外の電力業況は安定していくことになる。
さてさて。
電気がごたごたしていて不安定な国に投資する人間がどこにいるのだろう?
投資したり仕事を依頼するのなら、電気に関して不安が少ない国にするのが普通だろう。
原発反対と唱えている政治家は、そこまでちゃんと考えて発言しているのだろうか? どう見ても、「みんな、反対って言っているし、そう言わないと票が取れないかもしれないじゃん」程度の考えしかないように見える。
そして「原発の輸出はする」となると、今後も原発の研究は進めることになるが、そんなことをすると日本そのものを苦しめることになるだろう。
日本の研究者は、けっこう優秀だ。発明は苦手だけど、改良は得意である。今後も研究を進めれば、原発は今まで以上に安全になり、効率は良くなる可能性もある。
しかし日本が脱原発でいくのなら、その技術が国内で使用することはない。
「脱原発をしつつ原発を輸出する」ということは、海外の国力を上げるために日本の技術を使うことになる。
そんなお人好しな国になりたくない。
以上のような理由で、選挙のスローガンだけで脱原発を唱えている政治家は信用できないな、とぼくは思っている。


