『正義の独善』は父と対峙するシーンでグレーゲルスの内包された怒りのマグマが大噴火を起こすことによって生み出されるわけですがグレーゲルスのセリフの中に『親子の情景』というとてもノスタルジックなワードがあるんですね。
父の『重荷が降りた』という一言にグレーゲルスのスイッチが入り、ステージを右に左に突き進みながら鬼の形相で怒涛の長台詞を全身がマシンガンの如くぶっ放すんです。
父の愛をいつもどこかで探っていたグレーゲルスにとって、息子である自分ではない第三者を優先させ不当な扱いを受けたことに昔年の恨みが爆発し『親子の麗しい情景か』と吐き捨てるのですが怒りの裏にある哀しみの深さたるや…
いつだったか『親子の麗しい情景かァァ』と一瞬でも淡い期待をした自分を嘲笑うような嘆き方をしたグレーゲルスに私が奈落の底に突き落とされた気持ちになりました(観客)
忘れてたわけじゃありません✨(それな)
『野鴨 ーVildandenー』大千穐楽。どんなグレーゲルスを魅せてくれるのでしょう♡