光秀の憎悪、嫌悪感は、


止まない雪の様に

降り積もる。


雪解けを

願いつつ、


嫌悪感と謂う

心さえ皹(アカギレ)にして仕舞う


感情(emotion)に

どうにもならない


怒り・嫌悪・憎悪の感情(emotion)を

滾(たぎ)らせて居る。


心を妻の面影へ

心を子供の面影へ


投影して視る。

少しは、晴れる。


雪雲の切れ間に

光が射し込む。


しかしまた、

嫌悪感と謂う鬱々とした感情は、

心の大地を雪解けの見ない極寒の大地と変える。


光よ、射せ、

雪解けよ、見よ。


光秀は、儚い願いと

途切れない怒りを肝に染めて逝く。


まるで其の色は、

寒さにガチガチと震える


子供の唇、指先の痛みの様でも在った。