明日。正確には今日。大阪で就職活動。

ゆったりゆったり動いてた時間が急にシャープになる。

鋭くなる。神経も時間の感覚も。

一分一秒が遅い癖に、日が変わるのは早い。

不条理。

でも、今日はきっと遅いんだろうな。

不安。

一歩を踏み出すには寝るしかない。

せめて夢を見よう。

なんだか楽しくなってきた。
久しぶりの日記?

雑記かな?

5月17日は満月だった。夜でも明るく、夜道を歩くのも猫になったみたいに優雅と孤独が対になる。

一日一日ゆっくりと月が喰われていく、暗闇と雲に。

自然とそうなっていくと心が落ち着いてくる。明るすぎるのは苦手、暗すぎるのはもっと苦手。中途半端を愛し、それがマイノリティな信念であり、マジョリティな発想。

報われない気持ちも闇に紛れたら、楽になれるような、寂しいような。

最近の僕は忙しく《何か》に追われていた。

《何か》は音も無く近づいて、気が付いたら呑まれてる。

呑まれたあとは日々が加速していく、加速はある一定で急に止まり、残るのは達成感と少しの後悔を孕んだ気持ち。

高望みと現実が交錯して新たな光に向かう。

今日の夜は星が綺麗。

『歩いて帰ろう』気持ちはポンキッキーズ!
今日は雨。

冷たい雨。

僕はそっと煙草に火を点け、煙を体に流し込む。

『息を吐いて白いのか、煙かわかんないね。』

と笑いながら先輩。

『ですか?
今日はそんなに寒くないですよ。』

訝しげに言う。

思えば大学時代の大半はいつも一緒だった。

先輩の車で色んな所に行ったり、料理を作ってくれたり。

沢山の事を教えてくれた先輩。

女だと感じさせない人だった。

喋り方はぶっきらぼうだし、化粧はしない。

温かい人だった。

『私は弟とかいないから可愛がらせてよ。』

サークルの新歓コンパで笑いながら言ってた。

奇妙な間柄だった。

親友みたいで先輩みたいで子供みたいで大人みたいで。

人柄が凄く好きだった。

『メイド喫茶行きたい!
付いて来て!
奢るから!』

とか、何時も誘ってくれたり、徹夜で格闘ゲームやったり、二人で麻雀したり。

『また、遊ぼうね。連絡するよ。』

最後までそんな台詞で………。

僕は明日から少し違う日常が訪れる事に戸惑いを感じながら先輩に最後の挨拶をする。

『先輩。今日も可愛いですよ。』

気持ちを払うように精一杯おどける。

『うるせ。』

何時もの様に少し照れて返す。

先輩。冗談の様に毎回言ってましたけど、毎回本気で可愛いと思ってました。すいません。

と心の中で呟く。

『また、いつか。忙しくなると思うけど、また、いつか。』

泣きそうになる気持ちを抑え、フィルターまで火が届きそうな煙草と共に手を振る。

『卒業おめでとうございます!』

さようなら。先輩。