三月。修学旅行に行っていない祐は一人修学旅行と称して春休みを利用し信州へと旅立った。大学のキャンパスツアーを兼ねた一人旅だ。合宿で既に体験済みの夜行列車をまたもや使い、ユースホステルとの併用で一週間の格安旅行を思いついた。。
春休みとはいえ信州はまだ雪が残る真冬でこれが三月かと思わせる気候。松本から菅平、軽井沢へと移動する。雪の白さが思わせるのかもしれないが、空の蒼さが対極的で、言葉を失くしてしまうほどの美しさ。この美しさを中山さんと共有出来れば、なんて淡い想いとともに、一週間は過ぎていった。
祐としては必死に足掻きながら17の春を迎えた。