どひゃあぁってなりました。







許された子どもたち

劇場公開日 2020年6月1日
レイティング PG-12

ストーリー
とある地方都市。不良グループのリーダーである中学1年生の市川絆星は、同級生の倉持樹に対するいじめをエスカレートさせ、ついには彼を殺してしまう。警察に犯行を自供する絆星だったが、息子の無罪を信じる母親・真理の説得により否認に転じる。少年審判は無罪に相当する「不処分」の決定を下し絆星は自由を得るが、世間では激しいバッシングが巻き起こる。そんな中、樹の家族は絆星ら不良グループの罪を問う民事訴訟を起こすことを決意する。
映画comより



感想
キツかったですぅ

最近、ヤクザと家族哀愁しんでれら、すばらしき世界と言った、ちょっとエグそうな、重そうな邦画を見るのに少しブームが来てまして、
で今回、ゲオのGW100円セールを利用しまして、この作品を見てみました。

そもそも、日本の僕が好きな監督さんの1人である内藤瑛亮さんの監督作品でありまして、前から凄く見たかったのですね。
因みに、内藤監督は代表作だと先生を流産させる会ミスミソウとかであり、個人的にはライチ☆光クラブが凄く好きですね。


で、内藤監督は結構エグめの映画を得意と個人的に思ってるんですが、今作もなかなかエグく、胸糞悪かったですね。



物語はとある少年がいじめてた子?をボウガンで殺してしまうのですが、ヤベェ大人達のせいで、その少年が無罪になるところから始まり、そこから、地獄の様な展開が進むそんな感じでした。


めちゃくちゃ胸糞悪いです。
見てて不快になるシーンしかないって言うか、本当に見てて悲しくなります。

ボウガンを撃った主人公の少年も、その両親も、少年を圧迫で取り調べした警官も、その少年の弁護士も、通ってた学校のクラスメイトも、マスコミ達も、転校した後の学校のクラスメイトも、もう登場人物の8割が救いようが無い、ヤバい奴しか居ないんですよね。


この作品、僕が思うに、この作品はAパートBパートに分かれていると思ってまして、
まず、主人公がボウガンで殺し、裁判が始まり、無罪になる。この約20分ぐらいの流れがAパートだと思っており、
その後、残りの110分ちょっとはその無罪になった主人公とその両親が酷い目に遭うのがBパートとなってると考えました。

これ、自分なりに子供でも分かる様に説明すると、(何故?)
悪いやつが良いやつを殺す
悪いやつは無罪になる
悪いやつに悪いやつが大量にやってくる

ってな感じです。
映画の内容はこんな感じ。


この作品、全体的にBGMが少なめで、カメラワークが良く、さらに巧みな演出で、凄く内容は胸糞悪いのにめちゃくちゃ面白いです。
特にタイトルが出るシーンの演出はとても良かったです。
キャストの演技もめちゃくちゃ上手いとは言えないものの、逆にそれがリアル感を増して、より映画の出来を上げていると感じました。

終盤にあるぐりむきらの花束のシーンはめためた良かったです。



この作品の2つ注意して欲しいのは、
まず、序盤の殺害されるシーンなのですが、かなり生々しく子供が殺され、死ぬシーンがあるので、人によっては辛いかもしれないです。
割り箸ボウガンに撃たれて、首を刺されてしまうのですが、リアル過ぎて僕も辛かったです。流石内容監督。ミスミソウを連想しました。

あと、もう一つはこの作品、めちゃくちゃ後味悪く終わります。
バッドエンドでは無いんですが、ビックリするぐらい、何も解決しないで終わります。
主人公が何故殺してしまったのか、この大切な動機さえ判明せずに終わります。
だから、スッキリして終わりたい!って方には本当にこの作品はオススメしません。その覚悟だけ持って見て下さい。




とても良かったです。想像以上の出来にビックリ。
本当にいろんな感情が出ました。そしてこの重さ。僕にはとても快感でしたね。

究極のサスペンスヒューマンドラマです。
この物語、無さそうで意外と起こりうる話です。一度、見て味わってみるのも良いのでは無いでしょうか?オススメです!




評価星星星星(93点)