病院は数々のドラマが生まれる場所。


日本にいても、ウズベキスタンにいてもそれは同じ。


それだけ人の生死に色濃く関わっているので、

当たり前といえば、当たり前。




今日は朝からある一人の男性の話でもちきりでした。


国籍:タジキスタン


飛行機でロシアに向かう途中に容体が悪化し、うちの配属先の病院に

救急搬送。


意識不明、脈もなし。


レントゲンで腹部全般に大量の異物を確認。




ヘロインの密輸です。




体内に忍ばせて密輸する。

耳にしたことはあったけど、こんな身近に感じるなんて思いもしなかった。


すぐに緊急手術となり、取り出されたヘロインは親指大のものが135個。



目の前に並んだヘロインの数々はまるでテレビのワンシーンのよう。



飲み込んだ後、ビニールがとれて、体内に吸収されたらしい。


患者さんは助からずに亡くなる可能性が非常に高い。



目の前に並ぶヘロインの数々と、今にも死にそうな患者さん。


なんだかねぇ。



なにを思いながら飲み込んだんだろう。


何がそうさせたんだろう。






【ヘロイン】  


現存するあらゆる薬物の中で「快」の面でも「悪」の面でも最も高峰に

位置するものとして、「薬物の王者」の代名詞を持つ。


『人間の経験しうるあらゆる状態の中で、ほかの如何なるものを

もってしても得られない最高の状態』


『地獄そのもの以外の何でもない』





そういや、前にJICA地球ひろばに行ったとき、誰か言ってたなぁ。



「子ども兵士」


まだ何も知らない幼い少年たちを誘拐、もしくは買い取り、

麻薬漬けにして、人を殺させる。


少年たちは禁断症状に苦しみ、人を殺した罪悪感にさいなまれる。



「臓器売買」


これも子どもたちを誘拐、または買い取り、臓器だけ取り除いて

道端に無残な姿で捨てられる。




そして、もっと恐ろしいことに「赤ちゃん工場」まであるらしい…


人身売買用の子どもを作り出すため。


赤ちゃん一人1万5千円也。


子どもたちは、物乞いし、労働力となり、犯罪の手先となり、

性奴隷になり、臓器売買させられる…





おかしな世の中…





あー、話が逸れた。



今日は久し振りに「ナイロビの蜂」を見ることにするわ。


そんな気分。