母さん。
今日は映画「千と千尋の神隠し」の油屋のモデルになったといわれている温泉について書きたいと思います。
まず、千と千尋の神隠しがどんな映画かを簡単に説明すると、
決して再婚しないという亡くなった妻との約束を破り、若い後妻を迎えた夫のもとに、前妻が幽霊になって現れるという、そんな奇妙な三角関係を描いた人情コメディです。
すみません。
居酒屋ゆうれいと間違えてしまいました。
もう一度説明します。
大阪巡業中の休日に弟子たちとサッカーを楽しんでいた九重部屋所属の千代朝日。
ひょんなことからオフサイドトラップに引っかかり、多額の借金を背負ってしまいます。
借金返済のため、30年ローンで買った無印良品の家を手放し、10年ローンで買ったマークXを手放し、3年ローンで獲得したフェルナンド・トーレスを手放すことに。
大黒柱の選手を失った千代朝日は、命よりも大事なカワサキのZZR1400とシャープの電子辞書ザウルスだけを持って部屋を出ることになるのです。
行く当てもなく、道行く人に付き人になってくださいと頼むもことごとく断られ、仕方なく手前から数えて4本目の電信柱で鉄砲をしていると、後ろから、私の付き人にならないか?と声をかけられました。
いまさら付き人なんてと思って、いやいや振り向くと、そこにいたのはなんと、
昔からお世話になってる人でした。
なんでこんなところに昔からお世話になってる人が。
しかし、これもなにかの縁かもしれないと、プライドを捨て、昔からお世話になってる人の付き人になった千代朝日。
「よろしくお願いします。」
「カワサキZZR1400か。いいバイク乗ってるな。」
「はい。初めての懸賞金で買いました。」
「しかし付き人で私のバイクより排気量が大きいってのは少し具合が悪いな。」
「はあ。」
「今日から、お前は1000だ!こっちのZ1000だ!」
と言われ強制的に、バイクを交換させられました。
その日から、千として生きていくことになった千代朝日。
付き人の仕事は、昔からお世話になってる人が雇われ店長を務める温泉施設、油屋の清掃でした。
そんな油屋に来る様々な人々との交流の中で、人間として成長していく千代朝日の奮闘を描いた、フェイクドキュメントです。
そして、実はこの油屋のモデルになったというところが、全国に何ヶ所も存在しているのです。
うちの温泉がそう、いやうちの温泉こそがそうだといろいろな温泉が立候補しています。
では、本当のモデルになった温泉はどこなのでしょう。
一番確実なのは、監督である宮崎駿さんに聞くことですよね。
というわけで早速、取材の申し込みをすると、何時だと思っているんだと言われてしまいました。
とても残念です。
こうなったら足で稼げということで、調べた結果、一番有力なのが、愛媛の道後温泉、そして
次に有力なのは群馬の四万温泉、続いて、北海道栄高校男子寮、さらに、東京サマーラン
ド、上馬交差点、銀座九兵衛、THE BLUE HEARTS、きりたんぽと続きます。
これだけあると言ったもん勝ちの様相を呈してきますが、どこもある程度の確証があってのことだと思います。
なんの根拠もなく名乗りあげて恥をかくのは自分たちですからね。
そして、先月新たにまた一つ我こそはと名乗りを上げた場所があります。
それは、うちです。
うちっぽいんです。
もう見れば見るほどうちにしか見えないのです。
多分うちです。
いや、確定でいいと思います。
うちでした。
というわけで、長らく続いていたこの論争に終止符が打てそうです。