時代劇でお馴染みの『遠山の金さん』が、その若き日々を板橋宿で過ごしていたことをご存じでしょうか?
1955年公開の大映映画『次男坊判官』のなかで、奉行になる前の若き遠山金四郎が板橋宿で過ごす姿が描かれています。金四郎は病弱な兄に家督を譲るために家出をし、ばあやが住む板橋宿の蕎麦屋で居候生活を始めます。忙しく繁盛する蕎麦屋の手伝いをし、床屋では偶然居合わせた隣客と意気投合。酒場での飲めや歌えやの大騒ぎ、博徒が集まる遊女屋での大暴れなど、板橋宿での自由奔放な暮らしぶりを若かりし頃の市川雷蔵が瑞々しく演じています。有名な桜吹雪の入れ墨が板橋宿で出会った遊女の父親によって彫られたことも面白いです。
日本映画の黄金期に撮影された江戸情緒を色濃く残した優れた作品ですので、往時の板橋宿の状景を思い浮かべながらご覧になってはいかがでしょうか?現在、ネット上で一部動画が公開されていますので、ご興味がありましたら検索してご視聴ください。