久しぶりに気持ちよく陽射しが降り注いでいる

真夏の熱い陽射しではなく、やや穏やかな感じがする

湿度が50％程度でカラッとしているからかな

何やら連日マスメディアに話題を提供してくれる人がいるようだ

注目されたい人が騒がしくしている
騒がせる言動を取り除いたら何が残るのか？実は何もなかったなんてこともあるんだろうな
周囲が勝手に賛否両論を繰り広げてくれる、楽なもんだ

格下と認識した場合は容赦無く蔑む、利用できる人は利用する、忖度する相手には忖度する
自分に甘く他人に厳しい
そういう雰囲気の人を推す人ってのが常にいる、雰囲気は特級だ

そういう人を面白がってマスメディアは持ち上げる

 
切り口にダンゴムシ

「素養」という言葉に引っ掛かった

先日のブログで記した”「漢学の素養がない」”とはどういったことなのか？

何気に徘徊していると次のブログに行き着いた

湯川秀樹と奥野慎太郎の対談をから「素養」を導いている

漢学の素養 - OKCHANのブログ　先日も書いたが、私の好みの本の多くは多少なりとも漢学の...

toujikyaku.cocolog-nifty.com

以下抜粋

”湯川「私は小さい自分に小学校へ入るより以前に漢文、漢籍を、いろいろ『論語』、『孟子』などから始めて随分私の祖父から素読をやらされたのです。だから意味は全然判らん。ただもうその祖父の言う通り、あとについて読むだけですね。なにも意味が判らんのです。随分いろんなものをやりました。小学校へ行ってからもやらされまして、面倒くさいことだなあ、うるさいことをさすもんだと思っていましたが、しかしだんだん大きくなってきますと、そういうものがちゃんと身についていますね。結局判らずにならったものの方が後になってわけが判るものよりも、さらによりいっそう身についてきています。これが不思議ですね」

奥野「直感的にですね」

湯川「ですからいまでも支那のことといえば親しみを感じます・・・」

・・・・

吉井「昔は、湯川さんの時代より僕らの時代がずっと先なんですが、学校へ行って帰ってくると漢学の先生のところへ行くんです。そしてなにかの本を写して、それを坐って読むんです」

湯川「そうです。その通り読むだけのものです。・・・」

　素養というものがどういうものかとてもよく分かる。教育はテクニックや損得ではないのである。それを忘れたいまの教育は教育に似て非なるもののような気がする。”

「素養」とは平素に無意識の領域で習得されていること、であると理解する

なんでそれをやるのか？やらなければならないのか？やっていても意味が分からない、しかし日常的に継続していると何かが身についている

これが明確な目標・目的があって、そのために学ぶというとまた別になる

それは自発的な「学習・修練」という表現になるのだろうか

表現は難しいな

人間には少なくとも3つの領域の能力があると考える

①天性・天賦の才　→　「資質・才能」

②平素の無意識領域の習得　→ 「素養」

③自らの意思で学ぶ　→ 　「学習・修練」

先天的な「資質・才能」と後天的な『才覚＝「素養＋学習・修練」』を総合したものがその人を形造る

と極簡単に考える

よく用いられることわざ「蛙の子は蛙」

というのは非常に分かり易い

①「資質」は遺伝なので両親のどちらかに似るのは当然

②物心つくまで、或いはそれ以降も平素の生活は両親から多大な影響を受ける。従って「素養」も似る傾向があることも明白

③自発的な「修練」だけは個人の自由な領域であるが、①と②である程度の幅は設定されてしまっていることの方が多いように感じる

「蛙の子は蛙」である可能性は高い

現代の日本ではほとんど大半が「会社員」という職業である。「会社員の子供は会社員」である可能性も高いと考えられる

これが親がスポーツ選手であれば①「才能」はもちろん②「素養」においてもスポーツ方面に関しては一般的な会社員の家庭よりは高くなることがイメージできる

音楽家でも同じだ、特に大きいのは②「素養」だろう。物心つく前から一流の音に触れ合うことが当たり前で、普通に楽器に触る機会があれば一般的な家庭と比較すると「素養」の差は歴然だろう

しかし現実に極稀に「鳶が鷹を生む」こともあることも確かだ

①「資質」の突然変異（何かのチャンネルがオンになった、とか）で「才能」が飛躍的に大きい、とか

②たまたま近しい親戚から「素養」を得る機会があった、とか

③自分でも意欲的に「才能」「素養」を生かす「修練」を積んだ

一つでも条件が欠けると厳しいが①③だけでも上手く行く人はいるかも知れない

②が悪い場合は反面教師として生かす人もいるだろう

なんて考えると平素の無意識領域で得る「素養」って結構重要な気がする

これは国民階層による格差であるとも考えられるかも知れないな

上流階層に属する人ほど良い条件の「素養」が普通に得られることが普通なので、みんなもそうだと思い込んで「平等」なんてことを平気で口にする人もいるのだろう

「平等」なんてあり得ないんだな

自分が中心視点でアッパークラスを羨み・尊重して（あるいは攻撃もして）、アンダークラスを「自己責任」と突き放し・蔑む

あれ？誰かの言動に似ている気がする…

実質的に変えられるのは③「学習・修練」だけなのだけれども、それも大学受験に向けたテクニックに集中することが当たり前になっている。学習塾の繁栄が如実だ、今後は知らんが

ブログ主が最後に記している一文は的を得ている気がする

”素養というものがどういうものかとてもよく分かる。教育はテクニックや損得ではないのである。”

大学に入学するためだけのテクニック、その先の就職する（会社員になる）ためのテクニック、次は誰かがイノベーションした物を量産するためのテクニック（マニュアル）…と繋がっているような

テクニックでコスパを良くすることは可能であるが、イノベーションは決して生まれない

テクニックの限界、生産性・効率性の限界

政治家先生になるためのテクニックが特級でも、その先はそれでは通用しないことの方が多いかも知れないな

そこから先に②「素養」などの差が出てくる可能性もあるのだろう

週末だった、株式指標日足棒線

為替は円高、日本株式指標は下方向に大幅に動いたように騒いでいる人もいるが随分と上の方にいるよね？

少なくとも大波で方向転換していない

ただ、随分と上げたな〜とは思う。（あくまでも指標の動きは）