天気は下り坂

やや強い風が吹き抜けている、しばらくしたら雨が降り出すな

体調にも影響あり、外出しようかと思っていたが中止

桜もそうだけどモクレンもあっという間に散る

なんとなく太田光著「違和感」を読んだ

クドカンのドラマ「不適切にもほどがある」で「安心しろ、お前らの未来は面白い」というセリフがあった

ひょっとして誰かが過去に言っているのか？と思って検索したら太田光がでたのである

これ、おおもとは「みつばちマーヤ」らしい

彼もいろいろとあったようだし

「未来はいつも面白い」太田光の最後の授業 - てれびのスキマ残念ながら９月９日の放送をもって終了した『爆笑問題の大変よくできました！』。最終回は番組レギュラーの子供たちから「太田先生に最後に聞きたかったこと」と題して質問を寄せ、それに太田が答える形式で行われた。太田は彼らの質問に真摯にストレートに答えていく。どうやったら心が強くなれますか？高校の時に友達が一人もいなかった太田。そんな状態では学校に行きたくなく…

littleboy.hatenablog.com

なんとなく読み進めていくとP.147「才能と技術」という項目がなかなか気になった

考察してみる

よく言われる組み合わせがある

”「才能×努力」
「才能×技術」”

漫才にとっても技術は重要という例
”「こういったやつっているよなぁ」といった共感や「このあとどうなるの？」といった臨場感を客に感じてもらうためには演技力が絶対に必要で、それって技術を呼ばれるものだと思う。”

技術を突き詰めたものが型となり継承されている例が伝統芸能などにあることを示す
”歌舞伎や能などの日本の伝統芸能がすごいのは、「悲しい」「うれしい」といった人間の喜怒哀楽が、首の角度や手のかざし方といった所作で表現できるはずだと長い年月をかけて技術として突き詰めたところにある。つまり、感情表現には型があるということ。”

型を知ればできるのか？というと違うことを指摘
”ただ、演技の技術も、感性という別の要素に左右されるのが、少々ややこしい
型があるのならば、誰でもそれを習得できそうなものだけれど、実はそうでもないということを俺は経験したことがある。”

真似しようとしてもできない領域がある。型や言葉の助言あるいはマニュアルがあってもできる人とできない人がいるのが現実

”野球のバッティングで「このフォームで打ってください」と優秀なコーチが教えても、やっぱりできな人はできないし、野球感性みたいなものがすぐれた人は、すぐに打てるようになる。
では、技術を育てるベースとなる感性を才能と呼ぶのか？”

この頭で理解してもできなことの例えとしてスポーツを用いることは分かりやすい

相場でも林輝太郎氏の著書などで用いられている

理屈を理解できて、マニュアルもあって目の前で実際に体現されても教えられた側はできない

そのどうしようもなさ

太田光氏は著書内で”野球感性”と表現している

才能がある人が努力をすることで成功する。ということであるが
その前段があり、『その特定分野において才能がある人』が…という前提条件がある

その分野における才能がある人、バッティングの例でいうと”野球感性”が生まれつき高い人は目の前で体現されると共に簡単な助言があればすんなりバッティングフォームを体得できる可能性が高いということになるのだろう
生まれ持った才能を生かすことができるのであればそれに越したことはない

しかし、そんなにずば抜けた才能を有した人がポンポン誕生するなんてことはない

それはプロスポーツ選手になれない人の方が多いことをみれば一目瞭然だ

才能だけの人は環境に左右される可能性が高いと思う、すんなり型を理解して技術を習得できたとしても、その先へ行くには結局「努力」や「継続」というものが必須だ

その「努力」や「継続」というのも才能の一部だという人もいるが、それは育つ環境による後天的な才覚だと私は思っている
先の太田光氏の問い”技術を育てるベースとなる感性を才能と呼ぶのか？”という点は後天的な才覚の領域になると思う

と想像してみると
才能は確かに重要だ、しかしそれを生かすためには後天的に得た才覚（特性）も必須であり、さらに「才能×才覚」を生かせるフィールドを選択すること、あるいは選択できるという環境が整ってはじめて最大能力を発揮できるということになる

「才能×才覚」は人それぞれであり、その大きさもそれぞれ
才能の小ささを才覚でカバーする人だっているだろう
ただし最初から才能が大きな人が才覚も大きくしたとなると、やはり凡人では太刀打ちできない

色々とあるが自分の「才能×才覚」を生かせる環境に巡り合うことができるかどうか？
ということの方がより重要なんだな

現在の日本のシステムは多様性を謳いながら会社員育成教育という体制をとっている。

大学進学率が50％を越えて久しい、彼らのほとんどは「より良い会社員になるため」に大学に進学していると言っても間違いではない

初めから労働者に照準を合わされてしまっているという大前提があるとすると、そのための教育をすんなり受け入れている人が一般的な会社員以外で「才能×才覚」を発揮することは容易では無い気がするのである

長年にわたって「会社員になるための才覚」を養ってきたと考えると、大学を卒業した時にその人にだけ特別な才覚が備わっている方が難しいのではないか？

そのためには学校という場以外の経験がより重要になることは言うまでもない

会社員で優秀な人はその他のフィールドでもその優秀さを発揮できるかのように勘違するケースなんてのも普通にある

自分のフィールドを見極めるのも一つの才覚のうちだ

どうあがいても向かないことを努力しても成果は思わしく無い可能性が高い
仮に自分に向いているフィールドであっても努力の方向性を間違えたら者にならないだろうし

最後は運ということになるんだろうな
でも不向きなことってなんとなく分かるような気もする
そういうことも含めて直観が必要なんだろう

厳しい見方だが才能的に不向きなことで大成することは難しい
才能があればすんなり「型＝技術」は入ってくる
才能が無い分を努力（経験・継続）で補おうとしても、元々才能がある人が同じだけ努力をしたら太刀打ちできない

ということになるのかな、当たり前と言えば当たり前か

だから世間の「〜するべきだ、〜しなければならない」という流れがあったとしても自分には出来ないと判断したならばやるべきではないのである

でも、それを皆と同じようにするように教育されてきているんだよね。そういう才覚があると厳しいな