こんにちは、tagaです。


今日は、三島由紀夫の『金閣寺』について、カジュアルに5分程度で作品のイメージをお伝えできればなと思います!

(本作品は思考ベース(cf出来事ベース)の比重が大きいため、作中の出来事メインを知りたい方は他サイトをオススメ、あるいは後日に分けてお伝えさせていただきます!)


【純文学的難易度⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎(7)/10





三島由紀夫の『金閣寺』はこんな方にオススメです!↓↓↓


・人から理解されない独自思考を味わいたい

・虚無vs生存欲望に興味がある

・金閣を通じて美的概念センスを磨きたい


目次

・三島由紀夫について特徴

・作品紹介(140)

・主な登場人物と魅力

・喫茶の時間


三島由紀夫

著者の三島由紀夫さんは、1925年〜1970年に活躍した作家さんです。戦中をまたいでますね🤔金閣寺でも戦時下、戦後の情景が描かれています!大学:東京大学法学部🎓

 

作品の特徴はざっくりとこんな感じです!↓↓↓

思慮深さ:⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

先駆性:⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

感性:⭐︎⭐︎⭐︎

文体:⭐︎⭐︎⭐︎

読み易さ:⭐︎⭐︎


ふむ、思慮深く突っ走っちゃってる感じですね笑

the文豪って雰囲気がぷんぷんします。

作中でも、『人に理解されないということが唯一の誇りで存在理由』と書かれているくらい、独自の内面世界に入り込んでいます!

(少し補足すると、時間軸とともに、主人公の思考、金閣寺の見え方も変わってくるので、話を筋をメモりながら読むことを若干オススメします)


『金閣寺』作品紹介(140)


『美』、一体化への憧憬。


独自性に包まれ、虚無とさえ連帯感を持たない僕の精神、それは金閣の美(の構造)と対照的で


世を覆う認識に、無力ではない境()地。(永遠でも、生でも有り得る金閣)


それは、読者の目によって決まるもののように感じました。深く孤高な作品です。


って感じなんですけども

なんじゃこりゃ、となられた方が多数だと思います!


そこで、読み進めていく上で押さえておきたいポイントが2つ!


まず1つ目は、対を意識する、です!

例えば、

金閣と、主人公(溝口)

主人公と友達

虚無と欲望 etc…


主人公のものの考え方が、他人との比較を通じて、浮き彫りになってくる部分も多々あるので、頭の片隅に入れておくと、読みやすくなります!


2つ目は、少し応用変になるのですが、自分の考えを持ちながら、美しいってなんなんだろうって考えながら読んでみることです!


作品で、主人公は金閣寺に魅了されつつ、哲学的思考を働かせていきます。その時に、自分で考えながら読むと、作品と対話できるような感覚で面白さがガクっとあがっていきます!



主な登場人物と魅力


主人公

・吃りのせいで内面を言語化するのが苦手

・哲学的思考に富んでる

・妙な、理解され難い行動をとる


主人公の父親

・主人公に金閣の美しさについて熱弁する

・死期が近い

・妻とうまくいっていそうで、そうでもない


一見普通そうだけど主人公から少し恨まれてる。そんなことを知らずして、子供の将来を繋ごうとするが


鶴川

主人公の言葉()を、現世の言葉()に翻訳してくれる、なくてはならない存在だが


老子

大きい存在、態度にあまり出ず、一見器が大きそうだけど女と歩いてた??主人公を扱える??


柏木

主人公と似ていて、哲学的思考に富んでいて、コンプレックスを抱えている。が、女を詐欺的に扱うのが上手く、その点は主人公と対照的。また哲学的思考も主人公と対の立場をとって話すので魅力的!


他にも、挿入話を通じて魅力的な登場人物は多数出てきます!!


○喫茶の時間

本作品は超ざっくりというと、金閣寺を通じ、美について作者(主人公)の主張が表現されている作品です!

視点によっても変わるし、出来事によっても変わるし、心象か現実かでも変わるし、認識によっても変わります


)

(幻想で金閣を美しいと思いながら、実物を初めてみた時)

美というものはこんなに美しくないものだろうか

(実際よくみると、日に日に感じ方がかわり…)

地上で最も美しいものは金閣

(わからなくなって)

本物の金閣の美しさを私はまだわからなかった。

(戦中金閣焼かれるかも知れなくて…)

こちら側に近づいてくる??

(女を目前に抱く機会(瞬間的な美が訪れた時)

金閣に抱擁される!?

(友達との会話や出来事から刺激を受けて)

美認識は、人間の普遍性によって守られている。

(自分の境遇と、哲学的思考が進んで)

美から離れよう??


こんな感じで、(適当な抜粋ですが)途中で作品を読み終えても、一つの結論ですし、さらにもう20ページで読み終えてもそれは1つの到着点となるのが本作品の特徴の一つです!

女性との良い機会でも金閣浮かぶってすごいですよね


現代文学のミステリーは事件や出来事の謎が気になって読み進めてしまうなら、

三島由紀夫の金閣寺は、思考の未知が気になって読み進めてしまう魅力的な作品です!


深夜の、遅い時間やゆっくり時間のとれる際、普段働かさない哲学的思考を巡らせてみてはいかがでしょうか?


ほんの少しでも、本作品のイメージをつかめていた抱けたのであれば幸いです!

是非次回以降の投稿もよろしくお願いいたします!ご精読いただきありがとうございました!


writer:令和寛