あたしは、さびしい人をたくさん見てきた。
人に依存している30代、40代、50代。
「さびしいの、ひとりにしないで」
と年下の女にしがみつく。
あたしは、一目散に逃げていた。
自分なら、ぜったいそんなことはプライドが許さない。
あたしは、自分からは近づかない。
まして、自分よりも年下の女にはね。
向こうから近づいてきたら、
徐々に心開くが。
それも、心開くタイミングも、相手も見極めてからさ。
あたしは、人に依存するよりも、
夢中になれる何かを見つけたから。
それに、夢中になれば、
男も女も関係なく、近づいてくるのさ。
人は、人に依存すると、人は逃げる。
だけど、
人は、何かに夢中になると、
老若男女問わず、寄ってくるもの。
それに、気づくまでに、
あたしは、ずいぶん遠回りした。
そして、あなたに出会った。
物と人。
あなたに出会えて、よかった。
さびしさも、わびしさも、かなしみの、喜びも、悦びも、
すべて、わかちあい、
すべて、わたしはあなたにぶつける・・・
たとえ、人だけでも、物だけのどちらか一方でも、
人は、さびしさは、埋まらない。
人と、物。
この2つに出会えて、はじめて、
さびしさは、埋まるのよ・・・