ライ麦畑でつかまえて

私のお勧めは村上春樹訳のものです。
独特な比喩表現が面白いので、ぜひ読んでみてくださいね。



ライ麦畑でつかまえて 簡単なあらすじ

この物語の主人公はホールデンという1人の少年です。成績が悪く、通っていた高校も退学。彼は大人に対してあらゆる嫌悪感や反感を持ち、世の中にうんざりしています。
ですが、人が好きという気持ちは忘れられず、まだ希望を持っています。とても純粋なんです。
そんか彼が、退学してからニューヨークの街を徘徊する数日間の物語になっています。



ホールデンがなりたいもの

そんな彼にも1つだけなりたいものがありました。それが『このライ麦畑でつかまえて』という
タイトルの意味につながります。




ライ麦畑のつかまえ役、そういったものに僕はなりたいんだよ。馬鹿げてることは知ってるよ。でも、僕がほんとになりたいものといったら、それしかないね。馬鹿げてることは知ってるけどさ。


これが、唯一ホールデンがなりたいものです。
大人が誰一人いないライ麦畑で遊ぶ沢山の子供達。その子供達が崖から落ちそうになった時、どこからか僕が現れて子供達をキャッチする。
それがこのライ麦畑のつかまえ役の仕事です。


ここでの崖から落ちそうな子供達というのは、きっと今のホールデンの状態のことでしょう。
成績も悪く、高校を退学、いわゆる落ちこぼれの状態です。理不尽な大人に絶望し、何もかもに嫌気が差しているような状態です。

彼はそんな風に誰もならないように、自分のようにならないように、子供達を崖から落ちる前にキャッチしてあげたいんです。



The Catcher in the Rye (ライ麦畑の捕まえ役)
なぜこれを日本語訳ではライ麦畑でつかまえて
にしたのでしょうか。


それには2つの意味があると思います。
1つ目はただ単にライ麦畑での捕まえ役といった
 ライ麦畑での捕まえ手 という意味です。


もう1つの意味は、ホールデンは誰かを捕まえてあげたいだけでなく、きっとホールデン自身もこうなる前に誰かに捕まえて欲しかったんだと思います。
そういった意味でのライ麦畑で(僕を)つかまえてだと思います。



私はこのライ麦畑でつかまえてというタイトルが本当に好きです。
何よりこの本が大好きで何回も読み返しています。ぜひ皆さんも大人になる前に、大人になっている方は、子供のような純粋な心を思い出して読んでみてください。
きっと大切な何かが思い出せますよ。




サリンジャーが書いた本、村上春樹が書いた本、全部オススメです!


サリンジャー

村上春樹