たとえ外国人でも、身振りや手振りでなにがしかの意志は伝わるだろう。
オットは、外国人よりも話が通じない
そんな思いで、ワタシはまたもや明け方まで眠れず
翌日起き出したとき、オットはすでにいなかった。たぶんマッサージへ行ったのだろう。
そして帰ってきてからは本を読んでいたが、ほとんど口を聞かなかった

ワタシは夕方からメンヘルへカウンセリングに行き、その足で友だちと食事をして帰る。
家に戻ると、オットは台所で突っ伏して寝ていた。たぶん今日もかなり飲んでいるのだろう。ワタシが言っても聞かないので、ドクターには、酒量が増えているからやめさせるようにとお願いしておいたのだが。その時、昨日のことも話していた。
奥さんもたいへんだねぇ
とは言ってくださるが、結局のところ患者さんはオットである。治療者の役割は、まず患者さんを直すこと。だからメンヘラーでない家族の訴えというものは、同情はされても明快な回答はもたらされないなとも思う。
自分で解決せねばならないのだ。もっとも、『明快な回答』なんてあればもっと早くに状況が変化してるだろうが。ないからこそ、地団駄踏むような日々を送らねばならないのだ。
ワタシは、このドクターのことは嫌いじゃないし苦手でもない。
おそらく患者さんにとっては、とてもいい先生なんだろうなと思う。でも、今のワタシは立場が違うからね。


この翌日。
ワタシは隣町まで趣味の用事と友だちに会いに行くため出かける。
大雪が降った日で、足元はさんざんな目に遭った
その前、ちょうど出かけようと思ったとき、オットの仕事の来客があった。いきなりとはいえど、大雪の中で帰ってもらうわけにはいかない。オットはコタツにはまりこんだままなので、ワタシが接客。終わってから売上を渡すと「ありがとう」と、ぽそっと口にすした

そんなこんなで出かけるのが遅れ、雪のせいで時間が押して帰宅も遅くなる。
夜の9時半に戻ると、オットはその辺のものを並べて食事を用意し、待っていた。
なんだかとっても穏やかである
翌日も、久しぶりに仕事の外出だったが、何やらトラブルがあったらしいにもかかわらず機嫌良く帰ってきた。
それから数日は、リハビリやマッサージ以外はほとんど台所かコタツで本を読んでいたが、わりと安定していた。電気屋さんが工事に来てくれたときも楽しそうに世間話をしていたし、おそらく他人から見たらごく普通の状態に見えただろう

ところが、言い合いをしたときから1週間後のメンクリ帰り。
戻ってきたオットは真っ先に2階へ上がり、仕事をしていたワタシに
「あの男が自殺しようとするドラマな、あんなものはうつ病の人間が見ちゃダメだって、ドクターが言ってたぞっ」とお冠だ。
「ワタシが無理やり見せた訳じゃないでしょ。たまたま2話まで見てしんどそうだったからその後は見ないでいたのに。それからも、あんたが『かまわないぞ』と言ったから一緒に見てたんじゃない」
「オレはイヤだって言い出せなかっただけなんだよっ
今ごろ何を言うか。
「でも、ワタシが遅がけに一人で見ようとしたときも、横から見てたでしょ。イヤならさっさとお風呂に入れば良かったのに」
そう言うと、返す言葉がないのか、ムッとした表情で下へ降りていった。
この日はそれから、ほとんど口を聞かなかった。
なんでこんなことぐらいで気分が上がり下がりするのかねぇ
きっと、ワタシが暴君だって、また思ってるんだろうな。


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