明けて翌日。
オットは、2ヵ月休んでいた友人の手伝いを再開するため、ならし的に仕事先へ向かっていった。半日だけ手伝って戻ってくる予定だ。
しかし、薬のせいでうまくろれつが回らず、慣れていることがちゃんとできなかったと落ち込んでいた。体力も落ちてるし、根気が続かないと。

でも気を取り直し、昼からいつもの自動車屋さんへ出かけていった。

夕方、帰ってきたその車に載っていたのは・・・
大きなバギーだった
どうやら、この前自動車屋さんへ行ったときに、買う約束をしてきたらしい。
こんなもの、いつ、どこで乗るんだ
そう思ったけれど、オットは上機嫌。ご近所を一周してきてホクホクしていた。

この日は、趣味の大先輩からパーツのトラブルに関するアドバイスを電話でいただき、よけい機嫌は良くなっていた。


さらに翌日。
朝はゆっくり起きて散歩へ。また昨日の、うまくしゃべれなかったことを思い出して落ち込んでいる
ワタシは慰めながら「そういえば、保健所で書類をもらって手続きとすると、医療給付が受けられるらしいよ。毎回の診察料と薬代が安くなるみたい」と言った。
これは先だって、ネットで調べて保健所へ問い合わせしていたことだ。申請書類は保健所でもクリニックでも、どちらでももらえるとのことだったので、それを伝えた。
この次の診察でもらえばいいよね、と言うつもりだったのに、オットは「5時までにまだ時間があるから、今すぐ保健所でもらってくる」と出かけていった

1時間後。
オットは真っ暗の表情で帰ってきた
テーブルに書類を投げつけ
「保健所で書類を申請すると『精神障害者手帳の申請はどうされますか?』って聞かれたんだよ。オレはな、役所の人にお前はキ○ガイやって言われたようなもんだ。毎回、たった1500円ほどの治療費を節約するために、自分がキ○ガイだという証明をもらわなきゃいけないのか。こんなイヤな思いをするぐらいなら、行かなきゃよかったよっ」
そう言ってまた泣き崩れ、当たり散らした
「別にそんな言い方してないでしょ、役所の人は。このごろうつ病の人があまりにも増えてるから、杓子定規に同じことを説明してるだけなんだって。手帳なんか、要らなきゃ申請しなかったらいいんだし、そんなに落ち込まないで。治療費もね、今は1回1500円ぐらいって思ってるけど、長い目で見たら何万円にもなるんだから助成を受けておくに越したことないよ」
そう言ってなだめたけれど、オットの気分は完全にダウンしている。ご飯も食べず、また酒をどっさり飲んで寝てしまった。

翌日は、朝から銀行へ行ってバギー購入のための借金。それから自動車屋さんへ行って手続きを済ませ、帰宅。でも、バギーを片付けていて勝手に疲れる。
ワタシが散歩へ行って食事と風呂の用意をすると、「オレは疲れたんだから」と当たり前の顔をしていた。そして不機嫌なままご飯を食べ「お前が行けと言うから保健所へ行ったけど、昨日はショックだった」としつこくワタシに訴える。

ふとしたことで急変する…このころは本当にそうだった


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