オットは、二度目の退院からは本当におとなしい。
手術した傷の内側が痛いらしく、毎日「痛い、痛い」とうめいている
そんな中で、メンタルクリニックへ通院。
痛いけれど精神的には落ち着いていると言うと
先生から「人間、生きるか死ぬかの状況では防衛本能が働いてウツ症状が薄らぐ。戦争中にうつ病が少なかったのもそういうことがある」
とのこと。でも、もっとせっぱ詰まれば、やはりウツ状態になるそうだけど。
痛み止めなどいろいろ薬を飲んでいることもあるし、抗うつ剤はおかげでちょっと減ったようだ。

それでも、わりに安定しているよう。
痛いのはしょうがない

ワタシは、仕事に加えて家事全般、食後のお茶碗洗いや片付けまでやらねばならないので、しんどい。それでも朝夕の犬の散歩だけはしてくれるから、まだマシだけど。
とはいえ、寒くなってきたのでストーブを出すと、今年もストーブの前で床に寝っ転がり、いつまででもうだうだしている。
これ、すごくイヤ。
だらしないし、何度起こしてもぐずぐずするから

風呂上がりのパジャマ姿で、犬の毛をくっつけてイビキをかいているオットを見下ろすと、とてもとても情けない気分になる


オットがメンクリへ行ってから2週間後。
今度はワタシが、カウンセリングを受けに行った。
1回飛んでいるので、正式に受けるのはこれが初めてになる。
先生はオットの状態も鑑み、慎重に話を聞いてくださる。
ワタシは
「今のところ調子はいいんですけれど、ワタシは今までの蓄積で疲れました。出来れば一人になりたい
そう言うと先生は
「ご主人は、あなたのことがとても好きみたいですよ
「ワタシはもう、愛とか恋とか、そういうのは感じられないです。正直、今は“同居人”って感じなんですが。でも、確かにあの人は、今ワタシが逃げ出すとたぶんもっと悪くなるでしょう。だからもう少し、様子は見るつもりですけど」
旅行とかに行ってみては?」
「あの家に、折り合いの悪いハハと二人で置いておけません。出張のたびに、すごく気を遣いますから。映画を観に行ったり、友だちと遊んだり、楽しいはずの時間を外で過ごしても、家が近づくとすごく憂鬱な気分になります。帰りたくないです」

そんなことを話ながら、先日のことも言った。
オットは詳しく言ってなかったようだ。
「あまりに腹が立ったので、オットを殴る、蹴るしました。すると、今までになかったすっきり感があり、気持ちよかったです。ワタシ、S気があるのかもしれませんね
先生は笑っている。でも、それはいけないとか言わないので、良かったのだろう。
「退院した日は、さすがに手は出しませんでしたけど、これからも爆発したら手が出そうです」
「そうかー」
返答に困るよね、こんなこと言われたら(笑)
この日は、ああしろこうしろみたいな話にはならず、また次回の予約だけして帰る。言って、何となくほっこりした

家に帰ると、寐てるか、「痛い」と言ってるかのオットが待っていたけれど。


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