仕事が忙しく、法事やなんやかんやで毎日バタバタしてるうちに、オットは急上昇&急下降。3歩進んで5歩下がる間に、2週間も経ってしまった。
今ごろ鮮度悪いね、この内容は。

11月18日、土曜日は『家族のためのうつ病講座in大阪』があった。
大阪の中之島公会堂で。
うつサポの会があればぜひ参加したいと思っていたのと、レトロな建物を見るのが好きなので行ってきた。


定員は150名だったが、時間になっても空席が目立ち、参加者は全部で30名ほどだったろうか。おそらくネットでの応募だったので、広報が浸透していなかったせいだろう。それでも逆に言えば、これだけの人が集まっている。うつ病に悩む人、それを支える人の多さを改めて感じた。

講演は、『家族力がうつから救う!(宝島社刊)』の山口律子先生と、東京女子医大学の坂元薫先生。山口先生の講演は、著作の内容とほぼ同じだったが、ユーモラスな語り口に引き込まれた。こういう会は重くなりがちなので、その明るさがうれしい。
山口先生は、出口がわからないうつ病に対して、頑張りすぎないように。自分が楽しめる時間を持つこと。それも「オットに悪い」とか遠慮すると心から楽しめないし、心にわだかまりがあると、本当の息抜きにはならず余計疲れてしまうということ。めいっぱいの状態になって燃え尽きてしまえば、患者と傷つけ合う悪循環に陥ってしまう。そうなる前に、少し距離を置いてリフレッシュしよう
もちろんうつ病について正しく知ることも大事だし、病気だからとかまいすぎず“あたたかな無関心”でいよう。アサーションを心がけよう。社会の制度はまだまだ遅れているけれど、私たちが声を上げて変えていかなければ…などということを話された。

坂元先生は、うつ病にも鬱キャラと躁キャラがあり、うつ病と思っていても実は双極性だったりすることもある。うつ病の躁状態と、躁病の違いは…などというこやうつ病のメカニズムについてわかりやすく説明してくださった。この先生もお笑い満載です。最後に、なんとピアノの演奏まであり、予定時間を30分オーバーしてしまった。

私が最も印象に残ったのは、坂元先生の「うつにはキレイなうつと汚いうつがある」というお話。ちょっと前に朝日新聞の連載で知ったのだが、昨今は『現代型』と呼ばれる『ディスチミア親和型うつ病』が増えているということだ。こちらは汚いうつ病。従来の『メランコリー親和型うつ病』は自責の念が強く、自分が生きていても仕方がないと内に籠もりがち。しかし現代型は、自分は悪くない、こんな病気になったのも周りが悪いからと、周囲を責めて攻撃的になるそう。しかし薬をちゃんと飲んだり、その点は従順らしい。30年ほど前から増えだし、患者は20~30代前半までとか。
オットはとうに40才を過ぎているけれど、どうもこのタイプみたいだ。
こちらは薬だけでは治りにくいし、長期戦になるって、イヤーな条件なのよね。
認知療法も効果的らしいけど。


正直言うと、めちゃめちゃためになったとは言えない。
わかっていても、我が家の条件では難しいことが多かったし、今の状況で即必要な情報が得られなかったから。でも、これは私のスキルの問題だ

とにかく、同じ立場の方たちと出会い、いろいろ話し合えたのはすごく良かった。またこれからブログを通じて行き来できる出会いもあり、BBSやブログでしか知らなかった方達にお目にかかれたのもうれしかった。
みなみんさん、ぴのこさん、どうもありがとう。
柑橘仲間?の檸檬さん、お隣でお話ししてくださってありがとう。
ともちんさんやオレンジさん、ORYUさんもどうもありがとう。そしてわざわざ大阪での会を企画してくださった世話役の田中さんたちにも感謝したい。
このほかの、同席していただいた皆様にも。
皆さんパワフルで、病気と闘っておられるなんてわからないほど明るくて素敵。なんと美人妻の多いこと。それに、負けないで頑張るぞーというガッツが印象的だった。

会が終わってからは、内輪のご飯食べに紛れ込み、ちゃっかり夕食をご一緒させてもらった。天井が高い、明治の名建築の中でいただく洋食。最後のオムライスがとてもおいしかったな。ケチャップじゃなく、デミグラスソース味がちょっと大人で。卵に入っていたほうれん草もグッドだった。
久しぶりの外食だったのと、仲間に囲まれる心強さで、いっそう美味に感じたのかも。


本当は夕方に講演が終わり、デパートで夕食を買い込んで帰るつもりだったけれど、オットには「遅くなるから」と電話して参加。オットは電話口ではあまり機嫌良くなかったけれど、もどったら何か適当に食べて寝ていた。
ほっ。ただし、また台所の床だったが

ま、どこへ行ってきたかとも問いつめられないし、責められるわけでもなかったので良しとしよう。おまけに声をかけると素直に寝室へ上がっていったしね。


「なんだ、できるじゃん」
ワタシも、いらぬ気を遣いすぎず、自分の時間を持てたしリフレッシュできたので、今日は二人ともちょっとだけ前進かな。と思った。
行くまでは、けっこうやさぐれてたんだけど、なんとなく「もう少し頑張れるかな」とも思えた日であった。