思いがけない事故で、落ち込んだオット。けれどもその状態は、ワタシやハハに対する怒りとはちょっと違うものだった。
カッとなって当たり散らすという感じじゃなく、深く潜行する感じ
とりあえず、製造者から「現状を見せてほしい」というメールの返事が来て落ち着き、翌日には詳細の経過をまたメールしていた。
けれども書きながら落ち込んできたみたいで、犬の散歩に出たと思ったら泥酔状態で帰宅。たぶんコンビニで買って飲んだんだろう。
口も聞かず、夕食も食べずに寝てしまった。

このあたりから、大酒を飲むことが多くなってきたのだった

翌日は、クリニックへ急患として行ったオット。自分で予約を取り、予備のイライラ止めをもらって帰ってきた。
この日は、東京から高校時代の同級生が遊びに来ることになっていた。たまたま大阪へ出張があり、そのついでに寄るとのこと。久しぶりの再会なので、オットは喜んだ。クリニックでもらった薬を飲んでイライラを抑え、歓迎する。
この日も飲んだけれど、積もる話でいいお酒ではあった。
同級生も、数年前にうつ病になったとのことで、経験者の立場でオットをやんわり励ましてくれる。そしてワタシにも「奥さん、支えるのは辛いと思いますが見守ってやってください」と声をかけてくれた。なんでも、うつ病の時に付き合っている彼女にひどいことを言ってしまい、それが原因で別れたのだという
「大丈夫です、もう慣れましたから」とワタシは笑顔で答えたけれど、この時はまだ、そんなに長く“ひどい状態”を引っ張るとは思ってなかったんだよねぇ。


ご機嫌でまたの再会を約束し、少し機嫌が良くなったオット。
翌日は、月に2回あるイベントに出かける日だった。先月はとうてい無理で休んだけれど、今月はなんとしても出たいという。
そんなわけで、ワタシが手伝いに行くことにする。
早朝、荷物だけ積んで出て行ったオットを追いかけ、10時過ぎに現地へ到着。顔を見ると見るからにしんどそうなので、すぐに交代する。それからオットは、3時ごろまで車中で寝ていた
途中、人間ドックの日にうちへ来たお客様が寄ってくださったので、オットを起こす。また「ボチボチいってください」と声をかけられ、少し持ち直すオット。
それ以前にも、仕事仲間にいっぱいやさしい声をかけてもらい、ずいぶんラクになったようだ。
オットの仕事仲間は、ビックリするほどうつ病経験者が多い。今でもデパスを手放せない人もいるし、死に場所を探しに行った人もゴロゴロ。それでもみんな、今は普通に仕事をしているのが励みになったんだろう。機嫌はちょっと良くなり、なんとか終了までがんばれた。
ま、接客ってほとんどワタシがしたんだけどね

しかし、夜にパーツの製造者とスクールの先生にメールを書いていて、またもや落ちてしまった。製造者は使用者の扱いが悪かったからだと、責任逃れしようとするし、先生も「自分は見ていただけで落ち度はない。そんないい加減なパーツを使った君の責任だ」と、やはり見て見ぬふりをしようとしたらしい。
これで一気に逆戻り
ったく、どうして周りの人間に振り回されなきゃいけないんだろ


翌日は、お彼岸だったので父の墓参りに付き合ってくれたけれど、夕方にワタシが映画を観に行って帰ってくると、泥酔で床に寝っ転がっていた
・・・またか
わずかな時間の気分転換も許されない―そういう息が詰まる思いはずっと続いた


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