陣痛という経験を通して何を想い、学ぶか。

しかし経験は、他にも沢山ある。

お産するにあたり、避けて通れないのが陣痛です。

帝王切開でなく、下から産むお産は、陣痛なく通り抜けることが出来ませんでした。

…一昔前までは。

今は無痛分娩が増えてきました。

言葉通り痛くないお産。麻酔で陣痛を取り除きます。

無痛分娩を選んだら、陣痛という痛みをほぼ経験する必要なく（状況では経験するかもしれないけど軽い程度に）お産を終わらせる事が可能になりました。

無痛分娩を選んだ産婦さん。

ニコニコしながらお産をされます。

本来この時期って１番辛い時期だよね？って所でもニッコニコ。

そして笑顔のまま赤ちゃんが生まれて。

柔らかな時間が終始流れています。

痛くないから体力の消耗も少なくて、身体の回復もはやい。

そんなお産をされる方々を目の当たりにして、私は唸ります。

陣痛ってなんなんだろ？

なぜ陣痛って存在するんだろう。

生物が進化し、ヒトが存在し始めた時から、お産の時は陣痛があったのでしょう。

私も、助産師という仕事に就いた約30年前から、お産は陣痛という痛みがあって当たり前

と、信じて疑いもせずこの仕事をしてきました。　

それが無痛分娩が出現。無痛分娩もどんどん進化していきます。それを目の当たりにして私は陣痛のことを考えてしまうんです。陣痛という当たり前だったものが当たり前ではなくなったことで、改めて考える機会に恵まれたんでしょうね。

何故痛いの？

そりゃ狭い場所を３キロ位の赤ちゃんが通るしね。

しかも陣痛ってホルモンの命令で起こります。

その命令するホルモンはオキシトシン。

幸福ホルモンなんです。じんわり浸透する類いの穏やかな幸福ホルモン。

なんだか神様から謎かけされてる気がする。

そもそも神様が創造するものには全く無駄がない気がするんですよね。

この世に存在しているもの。形あるもの。あるものとあるものの相互作用。形のないもの。

タイミングも完璧。意味があっての、全て。

つまり陣痛は意味あって存在しているんじゃないかと私は思っているわけです。

意味のある痛みの感覚を取り除いてしまったら、その後いつかなんらかのしわ寄せ的な困った事が起こるんじゃないかと懸念してしまってるんです。

とはいえ。

痛くなくお産を終わらせた産婦さんはとても幸せそう。

「よかったです～。」

そんな産婦さんを見て、私も心からよかったね～！と思います。

この矛盾。

というか、私のこの、もやもやを整理してクリアーにしたい。

そんな話をある同僚助産師にしてみました。

2人の娘さんを産んだこの同僚助産師。私に長女を産んだ時の経験を話してくれました。

「本当に痛かった。辛かった。

だから、反対に達成感は半端なかったのではないかと今になって感じる。

無事に出産できた後、我が子を見た。

こんな辛くて苦しい陣痛を乗り越えて産んだんだ。

宝だ！この子は私の宝だ！

この痛みを乗り越えたこの子を

私は決して手放さない！

私が必ず守る！

そう思った。」

と。

そうか。彼女は自分のお産の経験を、「痛みを乗り越えたからこそ手に入った宝（赤ちゃんん）」として捉えたんだな、と思ったとき。

その時、私になにか閃くものがありました。

経験。

経験かあ！

陣痛の、辛く、苦しい経験。

この経験をしたからこそ、そこから学べることや、なにか意味を見出だしていく機会に恵まれるんだ。

私はこの辛く苦しい経験に執着しているというか、こだわっていたのかもしれません。

陣痛は乗り越えた時に、何かしら意味を見いだせる尊い経験よって。

痛みに弱いから、お産後早く体力復活したいから、等々の理由で無痛分娩を選んで陣痛を回避する、というのも立派な選択なんです。

陣痛を乗り越える，という経験はもちろん出来ません。

でも、人生は他にも様々な経験が待っています。

自分が選択出来る経験もあれば有無を言わさずやってくる経験もあります。選択出来るものは自分がやりたい経験をすればよいのですよね。

ひと昔は、人生型の如く、が多かったのかもしれませんね。

その型の如くというものが、どんどん多様化されて来ていますよね。

つまり私達は、昔よりいろんな選択が出来るようになってきているんです。

自分の幸せとは。

自分のやりたい事とは。

自分に必要なものとは。

自分について、よく知り、考えている人は、必要な選択が出来るのかもしれません。

必要な選択が出来ないとしても、余計な選択をしてしまっていたとしても、それはそれで過程が変わるだけで、結局ヒトはよい方向に向かっていくものなんでしょうけどね。

だからやっぱり思うようにいくのがよいですね！

幸せなママがいっぱいの世界を見たい！子育て・妊娠・出産アドバイザーただのかおるです！

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幸せな自分、幸せなお母さん、幸せな世界に向かって | stand.fm私は、「幸せな自分であることが幸せなお母さんに繋がり、幸せな世界へ繋がっていく」っていう幸せ循環を作り上げていきたいです。それが私が見たい世界です。子供の頃から生きにくい人生だったと思います。その事に向き合うきっかけとなったのは１番目の子供が引きこもりになったとき。自分に何か問題があるに違いないと、手探りで自分の無意識の世界へ。そこには愛着障害、…

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陣痛から、経験を考える。