日産もそうだけど、会社の業績が低迷する原因は、たいてい、経営側にある。
人件費を削減する必要がある場合、まず、経営陣が少なくとも役員報酬を返上するなどし、率先垂範するのが筋。
約20年前の経営危機の際、工場を数か所閉鎖し、従業員数も削減したが、会社を追われた従業員が、業績のV字回復後に復職できた、という話は聞かない。
前回も触れた、「ゴーン功成って万骨枯る」とはこういうこと。
そして、会社でも組織でも、権力の座に就くと、権力の毒に冒される例は枚挙にいとまないが、残念ながら、ゴーン氏も例外ではなかった。同氏のさまざまな財産について見聞きするたび、ご自分のコストカットはどうした、という気持ち。
今回、ゴーン氏と代表取締役が解任されたが、日産には、それに相当する報酬額をぜひ従業員に還元してもらいたい。