ABLとはAsset Based Lending(動産・売掛金担保融資)のことで担保にできる不動産がない企業でも在庫や売掛金等を担保とした資金調達ができる方法です。
金融庁HPより
融資が実行されるまでの流れについて
資産の評価・・ABLの利用にあたり担保としてどの程度の価値があるかを調査する
資産の登記・・ABL融資を受けることが正式に決まった際に在庫や売掛金等の資
産が担保になることを第三者に対して主張するために行う手続き
どのような企業にとって、ABLを利用するメリットがありますか?
・在庫や売掛金等の流動資産を多く保有しており、資金調達ニーズが大きい企業
・売上高が急速に成長し、増加運転資金ニーズが大きい企業
・機械設備等の固定資産の規模が大きい企業
ABLによる融資でもっとも活用されている担保資産は?
売掛金が最も多く活用されており、機械・設備、在庫(製品・商品)がそれに続いています。
在庫や売掛金を担保にしたら商売はできないし、お金が入ってこなくなるのでは?
担保になると所有権は貸し手に移りますが、実際のモノは借り手に残るため在庫の販売、設備の使用、売掛金を自ら回収することもできます。このような担保を譲渡担保といいます。
なお、会計上は現実の占有が借り手のもとに残り、借り手が自らの事業に使用している実態に即して借り手が保有する資産とされます。
在庫や売掛金を担保にすると、取引先に与える印象が心配なのですが・・・・・
譲渡登記は商業登記とは別の登記ファイルに記載されるため取引先が譲渡登記のファイルを調べない限り、譲渡担保の事実を知られることはありません。
融資の実行後にはどのようことをするのでしょうか?
借り手は担保にした資産の残高等の情報と業績に関する情報を定期的に貸し手に伝えます。
貸し手は報告内容の確認をして定期的に訪問し、在庫の管理状況等を確認します。
↓
コミュニケーションが活性化し、情報の共有によって貸し手との信頼関係を強化する
業績が低迷した場合、ただちに担保を処分されるのでしょうか?
通常はただちに担保を処分するのではなく、過剰在庫の処分等、経営指導や融資条件の変更が行われるのが一般的です。
動産譲渡登記制度について
● 動産譲渡登記ファイルに記録(登記)することにより、動産の譲渡について引
渡し(民法第178条)があったものとみなされ、第三者対抗要件が具備されま
す。
● 動産譲渡登記の対象となる動産の譲渡人は、法人のみに限定されます。
● 譲渡の目的(担保目的譲渡か、又は真正譲渡か)に限定はありません。
● 個別動産、集合動産のいずれの譲渡も、登記することができます。
● 代理人(倉庫業者等)が動産を占有する場合も、登記することができます。
動産譲渡登記を取り扱う登記所は?
東京法務局(民事行政部動産登録課)が指定され、全国の動産譲渡登記に関する事務を取り扱っています。
「譲渡に係る動産を特定するために必要な事項」の記録の方法としては、
a 動産の特質によって特定する方法
b 動産の保管場所の所在地によって特定する方法
の2つがあり、いずれかの方法を選択することができます。
在庫商品など、日々内容が変動する(流動)集合動産の場合には、通常、bの方法により登記することとなります。この場合には、原則として、当該保管場所にある同種類の動産の全てが譲渡に係る動産となり、当該保管場所に搬入された時点で、動産譲渡登記の効力が及ぶこととなります。
自動車等のように登録・登記制度が別個に存在する動産の譲渡についても、動産譲渡登記をすることはできますか。
自動車、船舶、小型船舶、航空機等のように特別法によって民法の対抗要件とは別に所有権の得喪に関する対抗要件が設けられている動産のうち、既に特別法による登録等がされたものの譲渡については、動産譲渡登記の対象とはなりません。
また、株券も、株式を表章する有価証券の性質に反しない限り、動産としての取扱いを受けると解されていますが、やはり、その交付が譲渡の効力発生要件とされていることから、動産譲渡登記の対象とはなりません。


