7月以来のブログの更新です。

ブログ無精ですまぬでござる。


ちょうど1週間前の話ですが、ツイッターにも書いていたように、GLAYのみやぎひとめぼれスタジアムでのライブ“GLAY EXPO 2014 TOHOKU 20th Anniversary”があり、さすがにライブのあった宮城には行けなかったけど、ライブビューイングは全国の映画館であったので、そちらの方を松山での上映会場になった衣山シネマサンシャインに見に行った。

ちなみに四国での上映会場はここだけでした。


何度も言ってるけど、高校生の時に何が何でも自分もバンドをやりたいと思わせるきっかけをくれたバンドがGLAYでした。

「BEAT out!」というアルバムをリアルタイムで買って聞いてからはまりだし、過去のアルバムも自分で買ったり友達に借りたりして聞いていくうちに自分もGLAYみたいな事がやりたい、GLAYみたいなバンドを作りたい、松山のGLAYになりたいと思った。

GLAY自体もメンバーが函館という地方都市の高校生の時に結成したバンドという事で、当時松山という地方都市の高校生だった事や、メンバーも俺もBOOWYなどの80年代の日本のロックが好きという事もあって、そういう所にも共感していた。


それから数年間、他にも大好きなバンドがいたけどその中でもGLAYは自分にとって格別だった。

しかし、GLAYもやっている音楽が変わっていき、俺も自分の好きな音楽ややりたい音楽が変わっていき(SIAM SHADEやMissing Tearなどのヘヴィメタル/ハードロックが好きになっていった)、次第にリアルタイムでの彼らを聞かなくなっていった。

しかし、そうなってからの彼らも俺にとっては紛れもなくGLAYだったし、彼らの活動の動向は気になってはいた。


自分の好きな音楽の志向もそれからキャパシティが広がったり変わっていったりもして、最近になって聞かなくなってからのGLAYの音楽も聞いてみたいと思うようになった。

そしてメジャーデビュー20周年の今年(俺が「Freeze My Love」で彼らを知った時はまだデビューからまだ1年も経ってなくて、「BEAT out!」を聞いてファンになったのがその1年後やったというのに・・・)、その記念と震災を受けた東北の復興としての大規模野外ライブ。

GLAYのライブの映像自体は過去にもビデオで見てたけど、その場ではないとはいえライブビューイングはリアルタイムで彼らのライブが見られる。

それまでGLAYのライブのチケットが取れた事は無かったけど、自分の住む街の映画館でのライブビューイングとは言えGLAYのチケットが取れた事はただただ嬉しかった。


仕事で途中からしか見られなかったけど(それでもライブの前半の「ピーク果てしなく ソウル限りなく」から見る事ができた。

スクリーンには場所は違えと同じ時間にステージに立っているGLAYの姿があった。


過去のGLAY EXPOと銘打たれたライブがそうだったように、今回もベスト的な選曲で、俺のようにいわゆるかつての“GLAY現象”の頃にファンだったけどそれ以降は離れていったファンにも楽しめる選曲になっていたし、離れてからのGLAYもやっぱりかっこ良いと思わせる選曲にもなっていた。

このライブビューイングで俺がフルで聞けた曲としての1曲目の「サバイバル」とその曲間を空けずに繋げた「口唇」は本当に昔の血が騒いだ(笑)。

TERUさんの「今日は空から見守ってくれてる人達もいるけど、空から見守ってくれている僕らの大好きな先輩の曲を歌います。」というMCに導かれhideさんの「MISSERY」のカバーも演奏された(GLAY EXPOの第1回目となった伝説の20万人ライブの時も演奏された)。


TAKUROさんが会場のファンだけでなくWOWWOWの中継やライブビューイングで見てるファンにも呼び掛けるMCをして、ライブビューイングで見てるファンに向けては「俺達が汗だくになって演奏してるのにポップコーンですか?」と言って笑いを誘っていた。


今回のライブは単にGLAYとサポートメンバーの演奏だけでなく東北ならではの物とのコラボもあり、TERUさんが和太鼓のグループ「閃雷」と共に太鼓を叩いたり、その流れからの「HIGH COMMUNICATIONS」ではGLAYのメロディとビートと閃雷の旋律と鼓動が融合したアンサンブルで熱くどっしりと盛り上げ、続いての「I'm in love」では東北六魂祭(震災以降、東北各県の大きな祭りが集まったイベント)とのコラボによるメンバーも含めステージでは総勢252人(合ってるかな?)によるお祭りに。

この「I'm in love」での光景は見ていて泣けてきたし、これが音楽なんだなとも感じた。


TERUさん作詞作曲によるリリース前の新曲「疾走れ!ミライ」も演奏された。

現時点での最新シングルのタイトル曲の「BLEEZE」もそうやけど、最近はTERUさんがより自分を出すようになったように感じた。

メインソングライターのTAKUROさんとは違った爽快な感じが夏の野外にぴったりなポジティブでアップテンポなナンバーが心地良かった。


スクリーンには車から降りて報道陣に囲まれるJIROさんが映し出され「俺はGLAYを脱退します。」と言った。

これがネタやという事はみんな分かってるから場内には笑いが(これが本当ならシャレにならない)。

街では「JIRO GLAY脱退」と書かれた号外(バンド名に因んで新聞の名前は「灰スポ」)が巻かれ、 ビルの中で号外を手にしたTAKUROさんが「これどういう事なんだよ!」JIROさんに問い詰めるも1発殴られて気を失った(この時JIROさんの後にあった自販機には「ichigeki」と書かれてた)。

そして、気を失って倒れているTAKUROさんが手にしていた号外を手に取った見つめる男がいた。

それがHISASHIさんで、JIROさんと対決する事になった。

JIROさんのトレーニングはシリアスなのに対し、黒いノースリーブの装束に身を包んだHISASHIさんのは腕立て伏せでエフェクターを顔で押したりとかギター(タルボ)を持って猿飛佐助のように林を駆けたりとコミカルに。

最後にはスクリーンに「JIRO vs HISASHI」を映し出され、ステージにはその2人とサポートドラムの永井さんによる3ピース編成でHISASHIさんとJIROさんのツインボーカルとソロの掛け合いによる未発表曲「BLACK MONEY」。


TERUさん、TAKUROさん、サポートキーボードの永井誠一郎さん(今のGLAYのサポートメンバーはW永井コンビ)もステージに再び上がり「FAME IS DEAD」、「彼女の“Modern・・・”」の新旧ライブの定番曲をお見舞い。

特にもう何十回どころか何百回もライブの定番曲として演奏されてきた後者は、ファンになった高校生の時のような気持ちになった。


「VERB」からはストリングスオーケストラも参加。

熱く激しい演奏とステージングとそれを象徴するような赤いライティングに、オーケストラが加わる事でよりその雰囲気を演出し、コントラストにもなり引き立てていた。

「BEAUTIFUL DREAMER」はアップテンポでありながらも、「激」と「熱」を感じさせる前曲とは打って変わり「「麗」と「涼」を感じさせ、こちらはオーケストラが入る曲“らしさ”を出ていた。

「BE WITH YOU」でも引き続きストリングスが参加し、曲が元々もつ温かみや柔らかさにドラマティックな響きのような物を加味していた。


「SAY YOUR DREAM」で再び飛ばしラストに向け加速。

ライブビューイングの会場も遠くのライブ会場さながらに。


TAKUROさんのゆったりしたストロークのみをバックに「Bible」を歌い始めたTERUさんが涙で声を詰まらせ歌えなくなった。

震災があった頃、多くの著名人がそれとしての仕事ではなく自分の気持ちで現地へ救援に向かったけど、TERUさんもその1人。

地元の人達のお花見にサプライズで訪れ、ギター1本を抱え「HOWEVER」を弾き語りで歌った事もあった。

それ以外の事においても、TAKUROさんがライブ前半のMCで言っていた通りメンバーの中でも特にTERUさんが震災の復興としてのGLAY EXPOに思い入れが強かった。

「辛いよね・・・苦しいよね・・・。」と涙ながらにマイクでファンに語りかけるTERUさんは、曲がアップテンポなメロコアにリズムインしたらその涙を振り切るようにステージを疾走し歌った。

GLAYのファンになりライブ映像も当たり前のように見るようになった頃、TERUさんの事をパワフルでひたむきなステージングをする人やなと思っていたけど、スクリーンに映っていたTERUさんはその頃と変わっていなかった。

やっぱりGLAYは紛れもなくGLAY、TERUさんは紛れもなくTERUさんやった。


「辛いけど、苦しいけど、これが現実だ!でも一緒に生きていこう!」というTERUさんの言葉に導かれた本編ラスト曲は「生きてく強さ」。

曲中の半分以上ではないかというくらいTERUさんはオフマイクで会場は大合唱。

“前向きな言葉があればどんな時だって さりげなく優しさつかまえて”、“そういつでも いついつまでも 悲しみ響くあの日にはもう戻らない”と大いなる(多いなる)歌声が響いていた。


アンコールは聖歌を掲げたTAKUROさんを先頭にメンバーが会場の聖火台まで登って行った。

この聖火台は震災で壊れてしまった物だったけど、TAKUROさんが再び火を灯し「この聖火台の火が消えても、GLAYは何度でも火を灯しにきます。」と言った。


3曲用意されたアンコールのスタートは震災を受けて作られた「君にあえたら」。

演奏前のMCでTAKUROさんが、この曲をやるのは正直怖いけどこの曲をやるためにここに来たという感じの事を言っていた。

歌っているTERUさんはもちろん、あまりステージで涙を流すイメージの無いJIROさんも涙を堪えながらベースを弾いていた姿が印象的だった。


かつてのGLAY現象の本格的な始まりを告げる1曲とも言える「HOWEVER」はやはり色褪せない。

現象だとかそんな物は彼らが巻き起こした物であると同時に、そんな物は音楽に対してひたむきである彼らにとっては関係の無い、誰かが名付けたり持ち上げたりした一過性の物にも過ぎない。

今の彼らはあの頃は産声を上げていなかった曲達だけでなく、あの頃色々な所で演奏されたり掛っていたり聞かれていたりした曲達を歌っても、かつての現象だとか国民的ロックバンドだとかいう肩書や称賛で片づけられるバンドではない。

他の何者でもないGLAYというロックバンドなのだ。


GLAY EXPOとしては10年ぶりのライブ。

またいつかGLAY EXPOをやる時はこの曲の大合唱を実現させる事を震災前から約束していた「BELOVED」が大ラス。

HISASHIさんはギターソロのメロディセンスに定評がある(特にバラード)ギタリストで、この曲のイントロや間奏は原曲とは違ったフレーズで弾かれていてもそのメロディセンスの良さが出ていた。

最後のサビは約束通り大合唱。


個人的には「BURST」もアンコールに持ってきて欲しかったけどここで全曲終了。

メンバーは「FAME IS DEAD」と「彼女の“Modern・・・”」の演奏時で乗ったトロッコ(?)にのりサイン入りフリスビーを投げていたけど、TERUさんが投げる分だけ特別だった。

その特別なフリスビーには11月のアルバムリリース後のアリーナツアーの各会場が1枚ずつに書かれ、それらを1ヵ所ずつ発表して投げていた。

アリーナツアーの分が終わったら、来年オープン予定の函館アリーナのこけら落とし公演をGLAYがやる事に決まった事も発表しフリスビーを投げた。


この日のライブでは演奏されなかったリリース前のシングル「百花繚乱」のPVが流れライブとライブビューイングは終了。

この曲は歌詞の通りかなりヤバいくらいかっこ良かった。

「サバイバル」の時を超えるインパクトをお見舞いされた。



リアルタイムのGLAYを聞かなくなり出してから15年になるんかな。

最後にリアルタイムで買ったオリジナルアルバムが20万人ライブの数ヵ月後にリリースされた「HEAVY GAUGE」だった。

俺にとっての大スターでありアイドルだったGLAYはそのアルバムが最後だった。

でも11月5日に出るニューアルバム「MUSIC LIFE」は久々にリアルタイムで買いたい。

秋に出る彼らのニューアルバムを楽しみにする気持ちなんて、高3の秋に出た「BELOVED」が出るのを楽しみにしてた頃の気持ちを思い出す。

発売日前日の4日にフラゲしたら、まさに自分への誕生日プレゼント。


この日のライブ(ライブビューイング)では俺がファンになり夢中になっていた頃とは変わったGLAYがいたし、あの頃と変わらないGLAYもいた。

特に前述した通り、TERUさんのパワフルでひたむきなステージングはあの頃と変わっていなかった。

やっぱりGLAYは紛れもなくGLAY。