先月は発行こそはありませんでしたが、私が制作及び発行を手掛けている愛媛音楽フリーペーパーDRIVE INは先月で創刊2周年を迎えました。

昨年創刊2年目になってからは、私自身のキャパシティの都合により不定期発行となり、それ以降今日に至るまではわずか2号(#06、#07)となってしまいました(1周年を迎えるほんの少し前に発行した#05を含めても3号)。
この少なさには自分でも驚きましたが、その分本紙以外の業務や表現活動(自身の自営業の普段のメイン業務や音楽活動)、自分の感性を高める時間を費やす事ができ、わずかながらでも本紙に反映する事ができました。
また、あれからの1年間は、最新号だけでなくこれまでのバックナンバー(まだまだ余ってる号もあります)も直接手渡しで兼ねてからの知人や新たに出会った方々(いずれもミュージシャンさんや純粋な音楽リスナーも含む)に本紙やそれに掲載されてるアーティストさんの事をアピールしてきました。
「新たに制作される物が出来上がるのを楽しみにしている」いう意味では、それを楽しみにされてた読者の皆様には物足りなさや待ち通しさを感じさせてしまいましたが、本紙その物を私自身によってケアしていく事にも力を入れる事ができました。

この2年間、私と本紙に関わり応援して下さったアーティスト、音楽ファン、スポンサー、そして読者の皆様、まことにありがとうございます。

ここまでの文章も私のお世辞や社交辞令無しの偽らざる感謝の気持ちを綴りましたが、ここから先の文は敢えて私TACASHIの“偉くてまともな人生の先輩や大人達”から見ると頑固で強気で傲慢で高飛車な気持ちを綴らせて頂きます。

本紙を創刊して2年も経つと色々なご意見や要望なども頂きます。
特に文字や写真のサイズやレイアウトによる読みやすさという点に関しては創刊当初からの課題で、今も試行錯誤しております。
読みにくいよりは読みやすいに越した事は無いですしね。

ただ先日ある人から文章の書き方を変えろと言われました。
素人向けに書けと。
しかし私は敢えてそれを聞き入れませんでした。
当然その場にいた人達は私の事を良いようには思わないでしょうが、それでもかまいません。

そもそも本紙は誰かのためではなく、自分のためにという気持ちが起点となり始まりました。
私の音楽仲間の先輩方も以前は自主制作で地元を取り上げる音楽のフリーペーパーを作られてました。
自分もいつか取材されたいと思っていましたが、そうなる前にそのフリーペーパーは無くなりました。
それから4年後、今地元の音楽シーンに特化したフリーペーパーや雑誌が自分の知っている範囲では無いという事をふと思いました。

比較的コアで一般層や素人向けな内容や文章ではなかったかもしれませんが、新潟、広島、仙台のそれぞれのインディーズ情報誌は読んでて面白かったし、バックナンバーも新潟のCDショップで買いあさった程でした。
コアなファン向けのビジュアル系やジャパメタをメインに扱った決してメジャーな部類に入らない隔月発行の全国誌もそうでした。

それで私自身がそういうコアな物の愛媛版があれば読者として読みたいという気持ちが始まりでした。
それがあればきっと自分にとってもやりやすい環境になるはずだから、他の誰もやらないなら自分でやろうと思いたちました。
これはまさに「自分のために」という発想です。
でもそれが「誰かのため」にきっと繋がるはずだと信じていました。
それに地元に特化するなら、一般層や言葉は悪いけど専門的な事が分からない素人さんは下手すれば地元のミュージシャンには目も向けないだろうから、そうではないコアな層をメインターゲットにした方がメリットがあると思いました。

だからこそ、本紙が万人受けではないのは意図的な方針による物ですし、何と言われようとそれを変える気は全くございません。
こういう事を言うと元も子も無いですが、ただニーズやターゲットと合わないだけの事です。
そういった文章の書き方内容、表現においては否定的な意見以上に肯定的な意見も頂いてます。

否定的な意見をとやかく絡んで言われる方は想像力が無く相手の気持ちを理解したり尊重したりできなくて「人の言う事を聞け(訳:俺の言う事を聞け))」とか「お前のためを思って言ってる(訳:俺は自分の事を思ってお前に言ってる)」とか「君はもっと視野を広げ感性を磨け(訳:俺は視野も広いし感性も磨かれてるんだ)」とか言って結局はキャパシティの狭い方ばかり。
そういう方が私や本紙に文句を付ける事自体お門違いで、そんな方のために作った物ではないし読んで貰いたくもないと思っています。

逆に肯定的な意見を言われる方は、そういった恩着せがましい事は言わないし、想像力があって人の気持ちを理解したり尊重する事ができ、一方で自分の気持ちを筋を通して自信を持って主張する事ができ、何よりも音楽を愛し楽しみ、音楽以外の事の事に関してもやる気や向上心や熱意があり(それを内に秘めた場合でも)、キャパシティが広い方(仮にやる音楽、聞く音楽の幅が限られている場合であっても)ばかりです。

後者の方々は本当に人間としても尊敬できるし、自分も見習いたい事ばかりです。
逆に前者の方々は私の事を嫌い離れていくならその方が気持ち良いし、別に媚びたり舐められたりしてまでも愛されたいとは思っていません。

これでまた私の事を嫌う方々もいるでしょうが、私は自分の気持ちもDRIVE INの方針も曲げません。自己満足と馬鹿にされても、自己満足にさえならない事をやるよりはよっぽどマシです。

後半はネガティブな事を書きましたが、そちらも前半のポジティブな事も私の本心である事には変わりありません。
私は礼を尽くすべくして本心で礼を尽くし、トガるべくしと本心でトガります。

このような頑固でプライドだけは高くて強気で傲慢で高飛車でくそ生意気な三十路過ぎの聞かん坊ではございますが、それで宜しければ今後もどうか宜しくお願い致します。

TACASHI