王国の行く末を左右しかねない、
政治的な運命を背負っていたエリンは、
過酷な日々を、ひとりの女性として、
また、ひとりの母親として、いかに生きていたのか。
時の過ぎ行く速さ、人生の儚さを知る大人たちの恋情、
そして、一日一日を惜しむように暮らしていた
彼女らの日々の体温が伝わってくる物語集。
去年の9月か10月のブログで書いた仕事帰りについつい寄った本屋で買った本は実はこれだったんです。
まさか外伝が出たばかりやとは思わなかった。
そして、読破するまでにこんなにかかると思わなかった(笑)。
途中で他の本も買ったりしたもんなぁ・・・。
しかもそれもいまだに読みかけ・・・。
本編は全巻読んだけど、この外伝は2巻と3巻の間の時系列上の物語。
ファンタジー小説としてよりも恋愛小説としての色も強い。
エリンとイアルの慣れ染めが気になる人は沢山いたであろうが、まさかエサルの過去の恋まで明かされるとはサプライズだった。
作者の上橋菜穂子さんがあとがきで、今回の外伝でのストーリーを本編の中で書く事は「余分の一滴」に思え、餅を焼いている時にある部分だけが膨らむように、そこだけが突出して「獣の奏者」という物語の姿を変えてしまうと感じていたと語っている。
同じ舞台での物語ではあるけど、確かに本編における“軸”や“芯”とはかけ離れている。
またこの外伝は、本編のようにストーリーテラーによる語りではなく、登場人物の語りで描かれている。
「読書百遍、義自ずと現れる」と言われてるが、もう1回本編も読み直したいし(特に3巻が面白かった)、アニメ版DVDも見たいし、外伝が出たのとほぼ同時期に出たコミック版も読みたい。
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