今もう1人の私は十字架に焼かれた

バンド系よりも歌謡曲や当時流行していたビーイング系のアーティストがメインストリームだった93年の日本の音楽シーン。
ビジュアル系バンドはごく一部を除いて一般層には馴染みが薄く取っつきにくいコアでアンダーグラウンドな存在だった。

そんな当時、インディーズで楽曲、演奏、パフォーマンス、世界観、存在感のどれをとってもこれだけのクオリティや完成度、世界観を持った彼らは単純に凄い。
彼らがインディーズ時代に残した唯一のアルバムは、メジャーバンドにも劣らない破格のクオリティを誇っている。

楽曲や演奏、パフォーマンスだけではない。
彼らはインディーズ時代からセルフプロデュース力にも定評があり、プロモーション戦略もユニークかつ上手かった。
メジャーデビュー後もそのスタンスを貫き続け、ロックバンドとしてもアーティスト集団としてもオンリーワンの存在であり続けている。