今日は俺が2年前にクリス用に書いた詞のストックを紹介してみようかな。
ちょうど初代ギタリストのYUSUKE君と初代ドラマーのSATORU君がぬけて、2代目ドラマーのYOU君が入る前後の頃(まだ現ギタリストのSHINPEI君が入る前)から、作詞ノートにネタを仕込んでいった。
YUSUKE君がクラシックギターも弾けるとの事やったけん(押尾コータローさんも弾けるらしい)、それもクリスで反映させるなら、しっとりとせつないバラードを作りたいと思った。
ネタを仕込んでいってやっと一通り詞が書けた頃には、肝心のYUSUKE君は既にぬけてしまってたし、おまけに後任ギタリストも見つからなかった(SHINPEI君が入るのはその数か月後)。
でも作ったからには形にしたかった。
俺が思い描いた曲のイメージが80年代っぽくて(アン・ルイスさんの「Triangle Blue」みたいな感じをイメージしてた)、確かにクリスのバンドコンセプトは80年代の歌謡ロックがルーツをしているけど、それだけではない雰囲気も欲しくて、現代的なポップセンスを持つSARIAさんに曲をつけてもらおうと思い、書きあがった詞を渡した。
ちょうどそれが、YOU君がクリスとしては初参加で、濱添さんにサポートで弾いてもらったライブの2日くらい前やった気がする。
言葉を詰め込み過ぎた詞やったけん、SARIAさんもさぞかしメロディをつけづらかった事でしょう。
歌詞の思い入れが強すぎて言葉をなかなか削れない故に、例え俺がメロディをつけても詞とメロディの当てはめ方が強引やけん、SARIAさんには苦労をかけてます(笑)。
メロディも一通り出来たとの事やったけど、まだ正式には提出してもらってません。
あれからもうすぐ2年・・・。
それこそ「7月の雨」みたいに♪2年の時が流れた~になってしまうで(笑)。
どんなメロディに仕上がってたのか2年間気になって、眠ってました(曲がね・・・)。
俺が詞をを書いて提出する度に「これはTACASHI君にしか書けん詞やね・・・(^^;)」と言われる事が多々あるけど、この詞も例外ではなかった。
ただこの詞は、俺をモチーフにした登場人物は出てくるけど、それがこの詞の主人公ではない。
詞の主人公の「私」ではなく、「あなた」のモデルが俺です。
この詞のストーリーの登場人物の役柄設定を説明すると、主人公の「私」は30代前半の女性、「あなた」は20代半ばから後半の男性。
「私」と「あなた」はかつて恋人同士だったけど、「私」は「あなた」を捨ててしまい、月日が経った今その後悔と罪悪感を抱くという内容です。
ちなみにタイトルのビーチグラスというのは、海に捨てられたガラスが波に流されていくうちに割れて、その波に削られ角が取れた破片が砂浜に流れ着いた物です。
ビーチグラス
作詞:TACASHI / 作曲:SARIA
あの冬 砂浜で拾った 波に削られた青いガラスの破片
どこから流れ着いたのか 分からない 小さな破片で
私が作ったペンダントを 今もあなたは持ってるの?
私はもう 何もかも洗いざらい 捨ててしまったけど
あなたは 今もきっと 持っているのでしょう
細い針金で 小さな破片を縛ったように
壊れやすい心を 縛ってしまった事に あなたは今も傷ついてるの?
もう今更 許してもらえないのは 解ってるけど
今は私が 罪悪感に縛られてるような 気がしてる
あなたが 私以外の物に 情熱を傾ける事に 嫉妬してた事が
小さな破片を縛り付け 離そうとしない 針金みたいになっていた
同じ離さないでも 波に削られた 壊れそうな 小さな破片のように
疲れ果てたあなたの心を 抱きしめ離さなければよかった・・・
見栄や体裁を選んで あなたを捨ててしまった
あなたのダイアモンドのように 純粋で 力強くて 輝ける
本気の想いを 見て見ぬふりして 背を向けてしまった あの夏
独りで砂時計を見つめる あなたの気持ちを知らず
悠々と幸せ気分に ありついてる私は 悪女ね
「ダイアモンドの原石どころか ガラス玉にさえなれてない」と
嘆いていた あどけなかった あなたの悔し涙を 思い出す
今も同じような想いで 波に削られる 小さな破片のような
壊れそうな心を 抱えながら 永い時間 流されてるの?
どこかの砂浜に流れ着き 拾われることを 私が望んでも
私以外の砂浜に流れ着くことは きっとあなたは望まないのでしょう・・・
あの冬 砂浜で拾った 波に削られた 青いガラスの破片
どこから流れ着いたのか 分からない 小さな破片で
私が作ったペンダントを 今もあなたは持ってるの?