最近、久々に引っ張り出して聞いてます。


TACASHIの青い夜空の海の追憶-speedpop
GLAY 「SPEED POP」



TACASHIの青い夜空の海の追憶-beatout
GLAY「BEAT out!」




この2枚は俺にとって、ミュージシャンとしての原点となったアルバム。


中学生の時、既に解散していたBOOWYを聞いてロックに目覚めた。

バンドをやれたら面白そうとも思ったけど、何が何でもバンドをやりたいとは思わなかった。

高校生になり、LUNA SEAの「ROSIER」を聞いて衝撃を受け、ビジュアル系に興味を抱き始めた。

この頃から、新たに好きになっていったり、このバンドはブレイクすると予感したバンドのほとんどがビジュアル系ばかりになっていった。


後の国民的ロックバンドと謳われたGLAYもその一つ。

高校1年の時にラジオで「Freeze My Love」をリアルタイムで聞いて、彼らの存在を知り、ブレイクを予感した。

初めて買った彼らのCDは翌年にリリースされた、メジャー2ndアルバム「BEAT out!」。

これは発売日に買った。

特典で貰ったポスターは今でも部屋に貼っている。

先行シングルにもなっていた「Yes,Summerdays」、「生きてく強さ」、「グロリアス」を聞いて買いたいと思っていて、何故かこのアルバムを買う事がロックな気がしていた。


CDショップを出て友達の家に寄って、封を切ってディスクを取り出し、CDラジカセから流れだした「More than Love」のイントロにロックを感じた。

「原色の空」は当時のビジュアル系らしい、ダークでシュールな世界観を醸し出している。

逆に「Trouble On Monday」のネガティブだけど日常的なボキャブラリーに、良い意味でビジュアル系のイメージを覆された。

「月に祈る」の疾走感のあるサウンドとそれに乗る流麗なメロディのコントラストに耳を奪われた。

「軌跡の果て」に当時はまだ分からなかった大人の葛藤を垣間見た。


このアルバムは、彼ららしく馴染みやすく普遍的な歌メロはもちろん健在であるが、後々の彼らのイメージとは違った、ロックバンドらしく全体的にビートとギターサウンドの効いた尖ったサウンドに仕上がっている。

そのビートとサウンドとメロディが俺の日常生活の一部になっていた。


段々とGLAYにハマり始め、過去の作品も気になり、高校3年の初夏にクラスの友達にメジャー1stアルバム「SPEED POP」を借りた(後に自分でも買った)。

俺が彼らを知るきっかけになった「Freeze My Love」もこのアルバムに入っている。

今でもファンの間での人気の高い「彼女のModern・・・」は文句無くかっこ良い。

当時はまだ音楽をやってなかったくせに、「真夏の扉」を聞いてこれぞ日本のロックやと思った。

インディーズ時代から演奏されていた「LOVE SLAVE」、「JUNK ART」は、彼らにとっての自分達の価値観を反映させたアンダーグラウンドな毒や妖しさを感じる。

「ずっと2人で・・・」、「INNOCENCE」はストレートな普遍性を持たせた名バラード。


前述した通り、俺がロックに目覚めるきっかけとなったバンドはBOOWY。

GLAYを初め、90年代後半から頭角を現し始めたビジュアルバンドの半分以上が、BOOWYに大なり小なりの影響を受けていた。

俺がそういうバンドを好きになるのは至極当然やった。

俺はますますGLAYにハマっていった。


「SPEED POP」、「BEAT out!」の2枚のアルバムを聞いて「俺もこういう音楽がやりたい。松山のGLAYになりたい」という想いを抱き始めた。

この時初めて、何が何でもバンドをやりたいと思うようになった。

男がバンドを始める動機によくありがちな女にもてたいという気持ちなんかは全く無く、とにかく誰が何と言おうと、自分の好きな音楽、やりたい音楽を自分がやりたいと思った。

こうして18才の時、要約ベースを買った。


部屋でGLAYの曲をかけながら、GLAYのスコアと睨めっこして、ベースの練習をしてた。

16分で弾く所を箸を折って8分で弾いてたけど、初めて1曲通して弾けるようになったのが「彼女の“Modern・・・”」。

あの時の達成感は今でも忘れられない。

「月に祈る」はいつもベースの練習を始める時にウォームアップとして弾いていた。

「Yes,Summerdays」の8分で刻んだり、付点音符や休符を入れたりするアプローチは、今にして思うとシンプルながらも俺のベースプレイの基盤を作ってくれた。

「More than Love」はあのカウンタープレイの応酬をTAB譜を見て機械的に覚えたけど、1曲通して弾きるようになった時はベーシストとしてレベルアップした気がしてた。

「BELOVED」を弾けるようになった事が、後にクリスで「Thank you~MOTHER~」のベースのアレンジを考える時に役立った。
170BPMの「真夏の扉」をダウンピッキングで弾き通せるようになる事が、俺がベーシストとしていまだに達成できてない目標。

「SHUTTER SPEEDSのテーマ」のベースソロが弾けるようになった時は、一気に上級者に近くなった気がした(本当に気がしただけ・・・)。

「千ノナイフガ胸ヲ刺ス」のイントロとAメロを弾いていて、「俺ってロックベーシストとして尖ったプレイをしよるやん」と思っていた。

...etc


もうあれから10年以上経ち、俺のやりたい音楽もGLAYのやってる音楽も変わっていった。

正直、最近のGLAYはまったく聞かない。

でも、俺にとってGLAYはまぎれもなくGLAY。

あの頃、遡ってインディーズアルバム「灰とダイヤモンド」や、リアルタイムでリリースされる度に「BELOVED」、「REVIEW」、「pure soul」、「HEAVY GAUGE」も買ったけど、やっぱり「SPEED POP」と「BEAT out!」が特にGLAYで影響を受けたアルバム。


最近の俺は原点回帰傾向にあるが、17、18才の頃のような気持ちに戻ってこの2枚のアルバムを聞いている。

あの頃のように、白と黒が織り成す旋律に夢中になっている。


2代目ドラマーのYOU君も含め、クリスのメンバーが4人とも共通して好きなアーティストというのは、あまり思い付かない。

2人とか3人は共通して好きやったけど、あとの1人とか2人はそうではなかったというのはよくある。

強いて言うなら、ガッツリハマっていたにしても、そこそこ程度でも、GLAYは4人ともが好きで聞いていた数少ない共通項かもしれない。

CRYSTAL EDGEもGLAYも、バンド名に二面性を持たせていて、80年代の日本のロックの影響をバンドに反映していて、歌を大事にしているロックバンドというのは共通している(クリスの方がサウンド的にハードな方向を目指してるけど)。


クリスのブログでもGLAYの事書きそう。

今日のブログとどっちがマニアックになるかなぁ・・・(笑)。