ファイナル第4戦はアイシンは日立を制し、2年連続チャンピオンに輝いた。


この4戦目と5戦目を制し日立が初の頂点に立つ事を期待してたけど、やはりここは経験、自力に勝るアイシンが強かったのか。

今シーズンは日立にかなり期待できると思っていただけに残念。


3年前に当時のスーパーリーグで初のプレイオフ進出を果たした時の日立はスピードバスケやったけど、今シーズンはディフェンスのバスケ。

小野ヘッドコーチも試合前や試合後のインタビューでも、ディフェンスの事を特に言っていた。

スピードバスケもディフェンスのバスケも小野さんのスタイル。

スピードバスケを提唱していた時は五十嵐、柏木、裕一先輩、ディフェンスバスケを提唱する今は穣次が軸になっている。

そのどちらの時代でも主に控えとして出るポイントガードの佐藤は、いかなる時も自分のプレイと役割を果たしていた。

ディフェンスのいい選手で、インサイドに捌くパス、ハーフコートオフェンス時のアウトサイドシュートにも冴えを見せていたから、今シーズンはポイントガードとしてチームプランにもマッチしていた。

その状況の中で五十嵐と裕一先輩もプレイスタイルや役割も変わった。


柏木はアイシンに移籍した事が大きかった。

スピード、ディフェンス、シュート、フィジカルにおいては元々定評があったが、アイシンに移籍してからチームプランや先輩ガードの佐古さんの影響で、コントロール力と安定感が抜群に上がり、名実ともに勝てるポイントガード、真のポイントガード、そして日本一のポイントガードとしてその名を知らしめている。

ベテラン選手中心だった第1次黄金期の優勝請負人が佐古さんだったら、中堅若手中心の第2期黄金期となる今の優勝請負人は柏木と言っても過言ではないであろう。

佐古さんに次ぐ日本のMr.バスケットボール不在の日本バスケ界で、俺的には本来その位置にくるべきなのはトヨタの渡邉拓馬やと思っているけど、実力、実績ともに最も近いのは柏木かもしれない。

年代的にも佐古さん、拓馬に続くべき存在なのが柏木なのかもしれない。




今シーズンもレギュラーシーズン、オールジャパン、プレイオフともにアイシンが頂点に立った訳やけど、レギュラーシーズンのとは別で、プレイオフ、及び年間のJBLアウォードの受賞者も発表された。


☆プレーオフMVP

竹内公輔(アイシンシーホース)


☆ルーキー・オブ・ザ・イヤー

広瀬健太(パナソニックトライアンズ)


☆コーチ・オブ・ザ・イヤー

鈴木 貴美一(アイシンシーホース)


☆レフェリー・オブ・ザ・イヤー

宮武庸一


☆特別賞・功労賞

該当者なし


☆JBL2008-2009シーズン 最終順位

1位 アイシンシーホース

2位 日立サンロッカーズ

3位 パナソニックトライアンズ

4位 トヨタ自動車アルバルク

5位 リンク栃木ブレックス

6位 東芝ブレイブサンダース

7位 レラカムイ北海道

8位 三菱電機ダイアモンドドルフィンズ


☆東京運動記者クラブバスケットボール分科会 年間ベスト5

柏木真介(アイシンシーホース)

菅 裕一(日立サンロッカーズ)

竹内穣次(日立サンロッカーズ)

竹内公輔(アイシンシーホース)

桜木ジェイアール(アイシンシーホース)



俺の高校の先輩でもある、裕一先輩がめでたくベスト5に選ばれました。

新田高校時代は愛媛県の優秀選手、京都産業大学時代は関西や西日本でのリーグやトーナメントでMVPや得点王を受賞した事があったけど、日立入団以来、初めての個人タイトルです。

そして愛媛県とか関西とかではなく、全国区での個人タイトルも初めてのはず。


高校時代は自分達の代では全国大会に行けなかったけど、大学2年の時に控え選手ながらもシューターとして、速攻の要として全国区で頭角を現した時も自分の事のように嬉しかったけど、今回も自分の事のように嬉しい。


日立ライジングサンと日立大阪ヘリオスが統合して日立サンロッカーズというチームが生まれ、そのチーム誕生の年に4人の新卒選手が入団したが、裕一先輩もその1人。

しかも同じルーキーの能代工業高校、専修大学のポイントガードだった半田さん(現.トヨタ)とともに1年目からスタメンに定着。

2002年のアジア大会では日本代表にも選ばれた。


メインガードが相棒の半田さんから五十嵐に代わり、さらに柏木の入団があっても、チームには不可欠な存在であり続け、ヘッドコーチが小野さんになってから、プレイスタイルがチームプランやポイントガードとマッチした。

ちなみに、小野さんは裕一先輩が大学2年の時のインカレのテレビ解説でも「菅君はいい選手ですね」と言っていたそう。

柏木も小野さんがヘッドコーチになって1年目のインタビューでも「菅さんは小野さんのバスケットにマッチしている」と言っていた。

柏木がアイシンに移籍して、まだ穣次が入る前の1年間は、五十嵐とともに当時のチームプランでもあるスピードバスケの要となっていた。


そして、今シーズンはキャプテンに。

チームで1番長くいるし、日立サンロッカーズとしてチームが誕生したシーズンからいるのは、今では裕一先輩のみ。

日立は五十嵐の人気がダントツやし、今のチームの大黒柱となってるのは穣次。

2人とも、2006年の世界選手権と2007年のアジア選手権で、日本代表の主力を務めていた。

そんなスター選手をチームが擁しながらも、「Mr.サンロッカーズ #11 菅 裕一」と書かれた横断幕が試合会場に垂らされている。


長きに渡り主力選手として華麗でアグレッシブな奪われるプレイにおいても、数字に現れない陰のプレイにおいてもチームに貢献してきた裕一先輩が、日立のキャプテンを務め、Mr.サンロッカーズと呼ばれるのも納得いく。


優勝は逃したけど、今シーズンは日立としてはもちろん、裕一先輩としても今までの事が実を結んだシーズンだったと思う。



Mr.サンロッカーズ 菅 裕一の活躍は、後輩としても誇りに思っています。