発売から20年以上経ってなお語られている有名な説「リノア=アルティミシア」。この説について自分なりの考えを書いていこうと思いま……いやもういい加減この説にケリをつけてやろうと思います。

 

結論から言って二人は別人。なぜそう思うのか。最終決戦を元に順を追って説明していきましょう。

 

 

まずグリーヴァの召喚

 

 

 

 

 

なぜアルティミシアがグリーヴァの名前を知ってるかについてはいろんな説明が可能でそれ程不自然ではないですな。

 

リノアがアルティミシアに乗っ取られた時に指輪についての記憶を読まれた

 

そもそもこれはよく考えるとアルティミシアがリノアであろうがなかろうがおかしなセリフで、メンバーがランダムに選出されるこの戦いにおいて、スコールが既にやられてたり、まだ出てきてなかったりしてもこの台詞を言う。

 

まさかプレイヤーに言っているのでもないだろうし(プレイヤーが思う最も強い者は人それぞれ)

 

これはつまりこういうことだと思う。

 

ゲームのシナリオの正史においてはみんなで戦い、その中にはもちろんスコールもいて、アルティミシアはスコールからグリーヴァをドローした。しかしゲームのシステムの制約上、同時に戦うのは三人までで、スコールがいない場合が出てきてしまう。実際、自分が最近リマスター版をプレイした時には、初見では結局スコール使わずに倒しました。なかなか出てきてくれない間にヴァリーメテオ強すぎてほぼリノア一人で倒しました。でもそれって話の展開的にはおかしくないですか?

 

正史的にはみんな生きてるけどプレイ内容次第では何人かは死んだエンディングとか、銃装備してないけど相手の台詞は「その銃をよこせ」になってるとか、そういう類のものかと。

 

 

続いて第二形態

 

ここでこのティンバーにあるパブの画像を見てほしい

 

このパブのモニターに魔女のような怖い顔の女性が徐々に虎に変化して、また戻る映像が映されている。これはクラブにあるようなただのビジュアライザーで特に深い意味はないのかも知れない。だがこういうのはどうだろうか?

 

 

ティンバーにはテレビ局がある。例えばそこでドラマが作られてたり、あるいは映画を放送していたりして、それは女性がライオンに変身して同じく自分と似たような能力の、虎に変身する魔女(のような女性)と戦う物語で、リノアがそれを見て憧れていたとしたら、そしてその作品のテーマ曲だったり重要な場面で流れる曲が『Maybe l'm a Lion』だったら、いろんなことに説明がつかないだろうか。

 

第二形態撃破後

 

 

 

 

 

第三形態

 

そして第二形態を倒すと第三形態が出現しこう言う

 

いやお前誰だよ!

 

アルティミシアという名を名乗ってはいるが明らかに人格が違う。

 

こいつは誰なのか?ここが自分の説の鍵です。

 

こいつはG.F.(ガーディアンフォース)アルティミシア

 

つまりグリーヴァと同じように、スコール亡き後闇落ちした未来のリノアの心の内に本人が無自覚なまま自然発生したG.F.なのです。リノアの思う最も悪い存在。

 

それを敵にドローされ、リノアはガンブレード使いのSeeD(じゃなくてもいいけど)に倒される。

 

(ただ迫害されるのに実際に闇落ちする必要は必ずしもないけど。悪い奴だと見なされればそれで十分というか)

 

その後G.F.アルティミシアは魔女の敵側に代々受け継がれていく(あるいは封印される、もしくは実験に利用される)が、ある日魔女アルティミシアがそれを手に入れる。

 

名前似てるのは気になりますよね

 

ジャンクションしたG.F.が持ち主の精神に影響を与えるという描写は無かったと思うけど、もし長期的な使用が記憶の喪失のみならず、人格に影響を与えることがあるとするなら、魔女アルティミシアは元々はそんなに悪い魔女じゃなかったのかも(いやどうかな、魔女はG.F.ジャンクションしなくても十分強いだろうし、元々志向が一致してて後押し的なものか、装備してるのは保険的なものか)。

 

多分元々聖女みたいな女性で(聖属性のようなものだし)、あの花畑で騎士を失って闇堕ちしたのだろう。だからあの場所に城がある。

 

多分こっちはG.F.の方

最初に出てきてたんだな

 

未来では自分をG.F.にジャンクションする技術が確立されてたのかも知れない。

今度はG.F.の記憶がヤバイ

 

最終形態のあの姿は多分あのG.F.の本来の姿とは少し違ったものなのでしょう

つか手段は同じでも目的は微妙に違うんだな

 

 

エンドオブハートでね

 

G.F.の中にリノアの思いのカケラが残ってたのかな

 

それを倒され、憑き物が落ちた状態のアルティミシアは魔女の力の継承相手を探して自分が知ってるイデア(ただし若い頃の)の元に辿り着き、継承し、息絶える。

 

スコールの戦いの終わりがイデアの悲劇の幕開けだったのですな

 

その後スコールは元いた場所に帰ろうとするが、G.F.の影響か時間圧縮の影響か、記憶が混濁し、うまくいかず、荒野をさまよい、力尽きてしまう。

 

そこにリノアが現れるがスコールは既に息絶えていた…のが無限にループした通常の(指輪が一つの)世界線の展開。

 

 

 

だが今回は違った!リノアは指輪を二つ持っていた!この些細な違いがスコールが生きてリノアと一緒に帰るという大きな違いを生んだ。それはなぜか?

 

戦闘時は指輪一つだけど

 

本来の無限にループした世界線ではスコールはグリーヴァをドローされず(今回ドローされたのはリノアを乗っ取った時にアルティミシアが通常はないはずの指輪関連の記憶を知った故の気まぐれ、悪戯、余興)(いや心理攻撃か。アルティミシアは人心掌握、操作に長けてる気がする)、内にあり続けるグリーヴァにその分記憶を侵食されることになる。だからリノアのことも約束の場所のこともうまく思い出すことが出来なかった。だが今回はグリーヴァがいない分記憶に余裕があり、ギリギリで思い出すことができ、そのことで命を繋ぐことができた。

 

(んー無自覚に持ってるG.F.が記憶を侵食するという設定はいらんかもな。単に「空きがある」という事実だけで十分かも知れない)

 

アルティミシアがグリーヴァを最初から持ってる可能性も考えてる。ただそれは無駄にややこしくなってしまう。気が向いたら書く。

 

一方リノアは元々持っていた憧れ、指輪関連のイベント、肌身離さずその指輪をつけていることにより、「ライオンのように強くなる」ことを強く思うようになる。

 

 

そしてスコールは新たな「翼を持った獅子の心」を得る。

 

獅子の心!

まさにこれこそがFF8の真のテーマでしょう。ライオンと魔女、魔女はライオン?

心の中の獅子を奪われた者が、それ故に新たな獅子に救われる。

 

グリーヴァとリノアが同質かつ対比的なものとして描かれている。

 

かつてスコールの心の中にいた翼を持った獅子グリーヴァ、その空いた穴を埋めるように今いるのが新たな翼を持った獅子リノア。

 

そして二人で帰還し、リノアは内にG.F.アルティミシアを棲まわせることなく、ループを抜け出し、物語はハッピーエンド。

 

というのが自分の解釈なのですがいかがでしょうか?

 

なおタイムリープのパラドックスについては深く考える気がないので、そうしたい人は『アベンジャーズ』のサノスが出てくる一連の作品や『テネット』など参考にするといいかも知れません。

 

ちなみにこの記事を書くにあたりいくつか他の方のブログを参考にしました。

 

 

リノアル説の問題点

 

アルティミシアは何代も先の未来の魔女、最終決定項にない、リノアとの容姿の違い、アルティミシアがリノアの命に無頓着なこと、誰も疑うそぶりすらない、その説が本当ならなぜ記憶を失ってるのに都合のいいことは覚えているのかなどに説明をつけるために特別な理由が必要になってしまう。それだけでは不十分でさらに理由のための理由が必要…といくら続けても否定派を納得させることはできない。

 

自分の説ならそういう作業は必要ありません。別人だから。

 

もっとも、一応説明はできる。

 

 

時代を間違え未来に行ってしまい、魔法で誰もわからないほどに容姿を変え(そんな魔法は作中に出てきてないけど)、先祖を殺してもOKな『テネット』の未来人タイプの価値観、シナリオライター複数人ゆえにその内の一人が把握していない隠された事実あり....

 

ただメタ的な事を言うと「そういう重要な事を最後まで誰も気づかない」「都合よく覚えてる事と覚えてない事がある」というのが悪い脚本なんですよね(うまく説明できない)。

 

それは「可能性」というよりストーリー作りの「作法」の問題になる。

 

そういう事をメジャーな作品でやられるのはあまり好きじゃないというのもある。インディーズや個人制作の作品ならありかなーぐらいの印象。まぁこれは根拠にはならないけど。

 

それにリノアル説はいささか有名になり過ぎた。

 

いくら考察は自由とは言っても関係ない単語で検索しても出てきておすすめにも出てきてFF8のスレッドがこの話題で埋まってしまうのは嫌なら見るなの域を超えてる。さらに公式設定のように扱う者まで出てくる。もしかして信じてしまう方が多数派かも知れない。そういうのが嫌でネットでFF8関連の情報を見ないようにしてるファンの人もいるんじゃないかな。

 

(ていうかどうとでも取れるような断片を恣意的な解釈と共に連続して見せられると信じ込んでしまう人がこんなに多いのはちょっと危機感を持つっていうか、それこそ魔女裁判が簡単にできてしまうってことだから)

 

再生数、閲覧数さえ稼げればいいという投稿者と陰謀論や都市伝説にハマりやすい層とインターネットの性質がガッツリ噛み合っちゃってるんだと思う。

 

(陰謀論や都市伝説は嫌いではないが。ネタとして)

 

この物語をリノアル説なら深くそうじゃなきゃ浅いなんて言ってる人は自分の読みの浅さを疑った方がいい。

 

 

 

 

同じことに対する異なる対処の仕方

 

 

結局キャラ=他人の置かれてる立場や心情を考慮する能力が低いのではないか。だから同じ、もしくは似た台詞を言ったり、仕草をしてる=同一人物と思ってしまう。そういうのは短絡的だよ。

 

そういう能力があれば片方は利用しようとしている、もう片方は本気で心配しているということが分かると思うのだが。

 

 

今後どうなるかはわからない

 

FF8がリメイクされるとしてスタッフがリノアル説を気に入れば採用されることもあるでしょう。それが別物として扱われるのか上書きみたいな扱いなのかはわかりませんが。

 

 

ともあれFF8、今ならリマスター版で強化モード、3倍速、エンカウントなし機能が使えるのでストーリーだけ楽しみたい方にもおすすめです(ダイマ)。

 

レベルを上げるなと言う人もいますが、精製とジャンクションを理解し使いこなすことが重要でレベルは上げていいです(普通に敵を倒していい)。戦ってないと台詞に違和感出てくるところあるし。ただ「レベル上げ」の作業が必要ない。敵から延々ドローする必要もないけど魔力上げて3倍速でドローすればそれほど苦じゃないかもとは思います。