旅先で、何気なくペンをとる

感じたことを、感じたままに



「伝える」作業は、一見、押売りにも見える

でも、遠い距離を旅してきた一枚の葉書には

そこの風に吹かれた余韻が残っているようで

受け取る人の心を少しだけ日常から切り離す



歩いてきた道に物語があるように

ペンや紙にも物語が存在している


ペンは、書くための道具以上に

自分を表現する伸びた指先


表れた文字から書き手の温度が伝わる

その温もりが読み手を動かす力になる



あなたが感じたことを知りたいと願うから

まずは私が思うことを綴って送ろうと思う







旅するココロ

「書く」とは、歌うことや踊ることと同じである





お月さま

あなたを見ると

こころがしめつけられます。


8月1日のあなたと会ったのは
ガリシアの手前の麦畑でした

うっとりするほどキレイで
夜風の冷たさを忘れるほど
寝そべりながら話しました

つながる時ってあるのですね


写真のあなたは9月28日

あなたを見てると思います

こころ優しい人になりたい

ここから見守ってるから
そこから見守ってて欲しい

そして月に一度だけでいいから
あなたとつながりたいって
まだ思ってていいですか


でも、やっぱり

会いたくて
会いたくて

昨日、蛍を一緒にみたくて
あなたに会いに堤防に行きました

蛍はいなかったけど、
あなたはやっぱり
きれいでした

儚さの同居した美しさに
胸がしめつけられました


お月さま

あなたが大好きです。


また会えますか?

おやすみなさい






旅するココロ

人は、月には心をゆるす。


$旅するココロ


秋空の下、思い出の道の上で心の中に浮ぶ風景。

そこには、過ごした時間があった。



愛と執着の境界はどこにあるのだろう。

そのふたつの差とは何なのだろう。

執着から解放されて愛と変わるなら、
心の内の澱のような痛みも消えるのか。


決して交わることのない海と空は、

お互いを映し合う鏡のように、

時として、同じ色、同じ顔、

そして同じように静かにある。


この世界に対する愛。
この生に対する執着。

誰かを想う愛であり、
誰かに焦がれる執着。


違いなら、喜びのあり方だと誰かが言う。


好きという喜びと
好きでいられることへの喜びだろうか。


人は、
愛した時から苦しみが始まり、
愛された時から悲しみが待っていると思う。


きっと、
誰かがいなければ、
生きてゆけないことは無いけれど、

誰かがいることは、
明日を生きる力になるだろう。


寂しさとは、
独りであることを自覚した
誰もが抱える小さな愁いかな。



決して交わることのない海と空であっても、

自分が信じていれば、それでいいのか。


微笑みを湛えたあの顔が、海と空のように

ずっと互いのそばにあるのだと。








旅するココロ

苦しい時は言葉にしよう。