何故だか、私はいつも道に迷ってしまう。
迷う時は決まって、何か他のことを考えていている時だ。しかも、この時は目印のリボンがややこしかった。ピンクとブルーの正規なコンビネーションタイプでなく、建設関係のものかと推測するピンク単色、ブルー単色のリボンが道沿いにかけてあって、ボーッとしてたから迷いなく迷ってしまったというオチだった。ずっと一本道だったはずなのに?
せめてオルレの道には違う色を使ってほしい
こんなのがあれば余計に分からないでしょ
しかし、迷うことが全てマイナスというわけでもない。
道中に散った山桜
なんともう満開を過ぎているのだ
椿も咲いているというのに
道が間違っていることに気づいたのは、ここに出てきてしまったから。
神の井
おおお。これは迷ったのでなく、呼ばれたのではないだろうか。
唯一この島で知っていた神武天皇が湧き出させたという伝説の清水。
しかし、大してじっくり眺めるようなものでもなく、むしろゴールから大きく離れてしまって、焦りを感じた。焦りすぎて一度は逆方向に進んでしまったほどだ。危ない危ない。
太陽の位置に気づき、引き返して良かった。
トンネルをくぐり、海岸線の道をひたすら南下した。
何故こんなところに来てしまったのだろうか
海岸線を歩いて嬉しかったのは、島民の皆さんが声をかけてくれること。交差点で迷ったら、指を指して教えてくれたりと、これも新鮮な体験だった。オルレがもたらしたホスピタリティなんだろう。山の中よりよっぽどいい。
中学校前の信号 教育用だろう
唯一の宿泊研修施設 海人夏館
カンガルー広場 意味不明
廃屋になった庭先に咲く梅に心惹かれる
椿もひときわ鮮やかに
島の山桜は今が見頃
展望所からは小さく見えた竹島
気づけば、いつの間にかAルートとBルートの分岐地点すら間違えていた。知らず知らずのうちにオルレ道から外れてしまい、海岸線を歩いていた私。
しかし、引き返すこともなく、むしろ風光明媚な海岸線の風景を目に焼き付けるように楽しんで歩いた。まもなくこの旅も終わりが近づいてきたからだ。
ふくらはぎが張り、股関節にも痛みが生じてきたがペースを落とさないよう黙々と歩いた。
帰りのフェリーの出航時刻まであと数分。
なんとか4分前に到着した。
終点の石間港 復路は大入島観光フェリー(150円)
乗船家窓口のお姉さん達も、「オルレですか?お疲れ様でした。」と笑顔で声をかけてくれる。2度もコースから外れてしまい苦笑いを返すしかなかったけど、私にとって思い出深いオルレになったと満足している。
帰り際に海の市場〇で土産を探した。つまみに良さげなオナガグロの刺身とじゃこ天、鯵のみりん干し、大入島のおばちゃんが作ったというごまだしを購入。
帰りの夕陽
いつかまたリベンジしようと思っている。
でわ!