究極の質問。

 ラーメンの中で何が一番好きか?と聞かれたら『中華そば』、と答えていた。

 もちろん、味噌やとんこつ、塩バターなど何でも好きなのだが、何故か中華そばがずっと自分の中では一番だった。

 

 一風堂がプロデュースしたというこっとんの中華そばは、お客さんが多いらしいのでずっと行っていなかったが、このたび河宇田湧水の水汲みついでに寄ってみた。

 

 私の前に2人並んでいたがカウンターが空き、すぐに座ることができた。

 メニューは基本の中華そばに加えてもやし、ワンタン、煮玉子、チャーシューを追加でき、他に唐揚げと玉子かけごはんがあった。

 テーブルの上には、別府のカトレア醤油が置いてあり、それだけで中華そばのスープに期待がこみ上げる。なにしろ大分・別府には<玉子かけごはんには、カトレア醤油>という勝利の方程式が存在するからだ。私が勝手に思っているだけかもしれないが。

 

 煮玉子に後ろ髪を引かれながらも、ポリシー通りにスタンダードな『中華そば』を注文する。

 

 

 高価なカトレア醤油を使っているかどうかは分からないが、少し濃厚で甘めなスープは、出汁の風味が良く、刻みネギとの相性もいい。

 麺は太めで、これ以上はちぢれないって位にちぢれていてスープが良く絡んでいた。

 完食。

 カウンターに座ったお客さんの食べあとを見てみても、皆全て完食していたので、そうだろうそうだろう、天然水と自然素材を使ったスープは体に悪いものではないので完食OK!と自分に言い聞かせて店を出た。

 

会計は右手出口側の直売所『コットン水車』で

 

 河宇田湧水は湧水量がとてつもなく多い。水汲みは勿論のこと、エノハの養殖や河川プールにも湧水を利用してなお、そのまま川にざばざばかけ流しているほどだ。

 この河川プールには上流に名物の滑り台があり、子どもが小さい頃連れて来ていた思い出がある。

 夏でも水温は冷たく、それでも滑り台が楽しくて、子ども達は唇の色が紫色になるまで滑っていた。親のほうは暑さで干上がっていたが、今となっては懐かしい。

 帰りがけ、滑り台を覗き込んで見たら、あの時と変わらずに清らかな湧水が河川プールにざばざばと注がれていた。みようによっては、贅沢な風景。

 

 私の中の、『お気に入り中華そばフォルダ』がまたひとつ上書きされた。 

 

 

 

 

でわ!