半年ぶりの京都。
今回は、上京区(御所の西側、二条城の北側辺り)のゲストハウスに連泊した。宿は大通りから何本も中に入り込んだ細い通り沿いに佇んでいて、前後には、ゆうに百年は経とうかと思われる格子戸の住宅や古い商家が軒を連ねていた。
目に留まるのは魔除けの品々。

ちまき2 『蘇民将来之子孫也』と書かれた護符の貼られた粽(ちまき)は、祇園祭の時に各山鉾のお会所や八坂神社で販売され、一年間玄関先に飾られている。(※由来については、下記サイトを参照)
 http://www.kyotodeasobo.com/gion/chimaki/
 
日田の白々(パイパイ)のような縁起物と思って差し支えない。
そして足元には、水を張った防火用バケツが置かれている。

防火用バケツ 
 中には複数の魔除けを飾っている玄関も見かける。

玄関2

何やら注連縄のようなものとの併用例。

玄関1 
お寺のお札との併用例。

 玄関3 
 ふと、足を止めて見入った。 なんだろ、これ?

柊鰯 
 魚の頭に柊を飾ってある。夕刻、大阪の知人に聞いてみたところ『柊鰯(ひいらぎいわし)』と言って、節分で行われ、鰯の臭い匂いと柊の刺で鬼を追い払う意味があるらしい。これも立派な魔除けの一種として古くから伝わるそうだ。




実は前日、比叡山の門前町である坂本を歩いた。

坂本のちまき 
 粽を飾る風習は同様のようだが、こちらは『蘇民将来之子孫也』でなくて『孔明祈水山』と書かれており、三国志の一説が込められている。大津祭の曳山から撒かれる有難い粽で、地元では争奪戦が繰り広げられる?らしい。
http://otsu.maturi-navi.com/timaki-osusume1.html

 魔界都市京都の鬼門(北東の位置)を守護するために建立された比叡山延暦寺。その門前町である坂本に似たような風習があっても、不思議はない。
ひとりで頷きながら、京都の町を歩いていた。

他人のお宅の玄関を見て歩くのがこんなに楽しいなんて。
次は、奈良県の何処に行こうか悩んでいたのだが、 この時点で『古い商店と住宅が並ぶ通り』を歩きたいという思いが芽生えたのであった。
 


 

 
 でわ!