■日本の住まいについてどれくらい知ってますか? 

縦に細長い日本は亜寒帯から亜熱帯に属し、列島の真ん中に山脈が位置するため、地域ごとに風土が存在します。日本の住まいはこれを上手に活かし、高温多湿の気候に合わせた風通しのよい住環境をつくってきました。日本の住まいづくりの大きな特徴は外部と内部の境界、つまり開口部があいまいな空間であることです。「まど」は外と内の空間を仕切る「間の戸」(間戸)であり、外と内の風穴が窓という欧州の考え方とは大きく異なります。日本の間戸は一部を解放することで限られた空間に広がりをもたせ、機能を限定しない多用途な空間を生み出しました。まさに自然といかに折り合いを付けて共生するかを大切にしてきたのです。夏の蒸し暑さに対処するなら風通しのよい開放的な空間(ひらく家)、冬の寒さをしのぐには閉鎖的な空間(とじる家)にします。開放と閉鎖の両極端な考え方は四季の変化で衝突しますが、この衝突するポイントをいかに工夫するかがデザインの鍵となります。例えば、廊下とデッキ、リビングとダイニングなど、一体感と区切り方を工夫してできた空間で、場合に応じたドラマチックなスペースを生み出すなどです。現代の家は一般に南側の開口部を大きく、北側の開口部を小さくするだけで、あまり地域特性が感じられません。地域に合わせて風通しや北側の採光を考えれば、開口部をより大きくしたり、デザイン性をもたせたりできるのではないでしょうか。リフォームの際は、あらためて自分が住む自然環境、地域特性を読み解いて活かしていきたいものです。 

 

■なぜリフォームするのか、目的をはっきりさせる 

建て替えかリフォームかの判断は建物の見た目だけではわかりづらいところがあります。設備機器の新調や生活の質を上げるリフォームであれば改修工事だけでよいのですが、建物の基本となる骨組みに問題があれば、まずこれを直さなければ改修費用が無駄になります。リフォーム前には、必ず建物の基本となる構造をチェックしておきましょう。 

チェックポイントは次の5項目です。 

  1. 基礎補強 

  1. 基礎 + 土台緊結 

  1. 柱引き抜きの防止 

  1. 架構の新設 

  1. 耐力壁の補強 

この5項目をきちんと確認してからリフォームに入りましょう。 

 

■設計者とコミュニケーションを十分に積み重ねる 

かつて、ちゃぶ台でとっていた食事がダイニングテーブルに変わりました。このように暮らし方が変わるのに応じ、日本人は建物をチェックして変化に合わせて手を加え、長もちさせて住み継いできました。しかしその後、古いものや生活のニーズに合わなくなったものは壊して新しくするという考え方によりスクラップアンドビルドがくり返され、住宅の平均寿命は26年程度となりました。とはいえ昨今は環境問題に配慮し、限りある資源を大切に使おう、街の資産となる家をつくろうなどと、意識が変化してきています。リフォームの目的も家族構成の変化、設備の老朽化、あるいは健康、安全に配慮するなどさまざまです。それぞれの目的に合わせてリフォームを成功に導くには、優先順位を決めること、設計者とのコミュニケーションを積み重ねることが重要です。 

 

 

 

 

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