先日、日本アカデミー賞の授賞式をTVで見ました。
映画の賞って、多すぎて、それぞれの価値が薄れると思うのですが、とにかく久しぶりに見ました。

まず、感じたのは、音楽界と違って、賞を辞退だとか言う、イベント自体を否定する人がいない感じがしました。

そして、受賞者が本当に受賞を喜び、裏方さんへの感謝も口にして、そこに感動がありました。
今の音楽界には無いものですね。
昔は歌謡大賞、レコード大賞は大イベントでしたから。

そして、音楽好きの私でさえ思うのですが、売れるまで苦労するのは音楽も映画も両者とも容易ではありませんが、撮影の過酷さや一作品に対する思い入れは映画のほうが強いと感じます。

ひとつの作品にかける日数や人数、すべての点で映画はお金も時間もかかります。
だから、ミュージシャンが自分の作品でも好き嫌いを言うのとは対照的に、完成までの苦労を身にしみてわかっている役者はそれを余り口にしないように思います。

とにかくいつも賞を狙っているわけではないですが、その時々のエピソードや、苦労の結果、評価を得た喜びなどが感動につながっているのですね。

興行的には失敗作でも内容が良ければ表彰されることがあるのは映画界で、ヒットしなければ、曲の出来が良かろうが、表彰されないのが音楽界です。
この違いは大きいですね。


ただ、日本アカデミー賞の表彰作品は私が見たものが全く無かったのが事実です。
言い訳ですが、私は妻がフィリピン人のため、映画は洋画を見るというのが決まっています。
ときどき、一人で映画に行こうと思いますが最近はそういう抜け駆けもしなくなりました。

洋画に素晴らしい作品が多いので邦画を見る回数は少ないですが、邦画を否定するつもりはありません。
何より、日本語が好きですし、日本文化も大好きですから、その台詞や情景に感動することは多々あります。

簡単に比較すると私は邦画に涙することは非常に多いです。
特に戦争映画、時代劇などの時代設定が過去のものは大好きです。
そして全盛期の東映やくざ映画も大変好きです。

黒澤映画や深作欣二などの作品が今のハリウッドの多くの有名監督に愛されて、その手法を取り入れられたこと、リメイクされることを考えると、やっぱり邦画には素晴らしい作品も多くあると思います。

アイドルをメインに簡単に作られたような映画は、子供向けというか、大人が見たらがっかりする作品が多いですが、CGに頼らずに過酷なロケで、実際に命がけで作っている映像には感動します。

とにかく、アニメもそうですが、日本の映画界はこれからもがんばって名作を期待したいと思いました。

TVですが、龍馬伝に出ている、広末涼子は前は好きではなかったですが、今は最高だし、香川照之もいつも名演だなあと思います。
作品が演者を成長させていくんでしょうか。

たまに、「映画好きの私は、邦画は見ません」 って言う人いませんか?
私には???です。

洋楽しか聴かないって人もいるから、まあそんなの、それぞれの勝手ですからなんでもいいですけど。
スポーツも音楽も映画も日本には素晴らしいものがいっぱいあると思います。