前編からの続き。
巨大な木を後にして、また歩みを進める。
少し歩いて疲れた頃に昼食休憩をとった。ガイドさんのリュックからまた更に大きな包みが3つ出てきた。一体どこにその容量が…。
中身はナシゴレン。バナナの皮に包まれていた。
このナシゴレン、先日ちゃんとしたお店で食べたものよりも数倍美味かった。運動後のせいなのか、単純に美味いのかは考えたけど分からなかった。
食べ終わってたらふくでいると、ガイドさんは今度はリュックからパイナップルを取り出してきた。いよいよ不思議である。
先程のフルーツたちとは違って程よい酸味があり、食べ始めたらリュックについて不思議がっていたこともすぐに忘れてしまった。
また少し休憩してからラストスパートのスタートを切る。
画像で見ると分かりづらいが、実際はほぼ垂直に登っている。もちろん降りる時も垂直に近い角度を降りるので息は抜けない。滑ったら死という道を必死にツタにしがみつきながら進む。

これで鍋をしたらきっと死ねる。
適当にそんなことを考えながらひたすらガイドさんについて行く。何度かスローダウンを要請するも彼はオケオケと言いながら要請を無効化する。
疲れで判断力が鈍ってきた頃、体の至る所に赤いトゲを携えた亀を発見。つかの間の休憩と癒し。
そういえば歩きながらガイドさんと色んな話をした。自身も就活をしていたこともあり、インドネシアの人々の憧れの仕事を聞いてみたりした。憧れの職業は日本だと医者やパイロット、弁護士などか?
答えを聞いてみると警察官らしい。理由を聞くとまず最初に警察官は権力があるからだと言った。インドネシアでは権力がものを言うらしい。警察官は一般市民よりも権力があり、皆から恐れられる対象との事。
また、賄賂を多く受け取れるとも言っていた。インドネシアで逮捕されそうな時にはお金を差し出せば良いらしい。それができなければ牢屋行きだと。
ただそんな警察官も恐れるのは軍隊とのこと。さすがの警察官も軍人の前には権力を行使される側で不利な立場となるらしい。
「権力」は自身が就活をしていた時には全く考えたことも無い要素だった。むしろ日本の、そういった概念抜きに健全に仕事を選べる環境の方が世界的には珍しいのかもしれない。
常に不利に権力を行使されてきた市民の憧れの仕事が、その権力を行使する側だというのはあまりに夢のない、現実味を帯びた実情だった。もしかしたら夢を見れるほど彼らの世界は広くないのかもしれない。
ジャングルの象徴ともいえるようなツタを跨ぎながらそんなことを考えた。
いろいろ考え、話しているうちに最後の山を超えて小川に出た。これぞまさに神秘的といえよう、といった感じの川。
上を見上げると見えないくらい高いところで猿たちが身軽に飛び回っている。
ここでやっと、あのスマトラ島のジャングルに来てしまったんだと実感した。
川を5分ほど遡ると今晩我々が泊まる予定の宿が。かなり疲れた体をいち早く休めたい思いが強い。
おや、宿…??と言えるのかこれは。
中には2人分のマットと枕、小汚い薄い掛け布団。
友達とは特に言葉は交わさなかったが2人とも何となく似たことを考えていたと思う。
こういったことは色々言っても今更仕方がないことなので言わない。
気を取り直して川で泳ぐことに。お、神秘的。
水はかなり綺麗。水温は日本の渓流ほど冷たくもなく、入りやすい。
川から見えるジャングルがテレビでしか見たことの無い景色。
空の果まで木が伸びてる。
どうやら今夜の風呂はこれらしい。宿に水道などなかった。

ガイドさんは潜って夕食を突く。

ちっこいナマズをゲット。
それよりもスボン上げて。
水浴びも終わったところでコーヒーと茶菓子を貰った。
この時か、足にヒルが何匹か着いているのを見て、かなり萎えて川にもう入りたく無くなる。
夕食までプラプラとジャングルを散策。コーカサスオオカブトやニジイロクワガタといったものを期待していたが、そう簡単には見つけられないらしかった。
夕食の準備が終わったらしく、呼ばれて宿(?)に入ると豪華なインドネシア料理が。それぞれ料理を紹介してくれた。
どれもかなり美味しいが、ほとんどが油をふんだんに使っており、食べ続けるには少々重い。
ガイドさんとの、もっと食え、もう腹一杯の応酬に負けてかなりたくさん食べた。
それでも食べきることは出来なかった。
食後はお茶を飲みながらチルタイム。
満腹でお茶すら満足に腹に入らないが。
ガイドさんがトランプカードでマジックを見せてくれた。
ロウソクの明かりの中で目を凝らしてタネを探したが、どうしてもタネがわからなかった。後でツアーのレビューに星5をつけることを条件にタネを教えてもらった。悔しい。
彼は簡単なマジックで最高評価のレビューを獲得。「影響力の武器」の何ページ目かに載ってそうな手法を使いこなしていた。
そのあとは自分の宿に戻り寝る支度を。ちなみにこんな宿。ドアや窓、網戸などはなく、人にもよると思うがこれは「外」である。
夜のジャングルには全く明かりがなく、真っ暗。宿にもライトや街灯といったものはひとつもなく、ロウソクの明かりだけが頼り。水道もなく、水は川か雨を煮沸したものを飲む。そんな環境だった。
寝ようとした時に突然大雨が降ってきた。大粒の雨でトタンの屋根がうるさい。
さっきのゲリラ豪雨で昼寝した時には気づかなかった。きっと相当疲れていたんだなと今更気づく。
そんな轟音の中で今日は執筆。
執筆途中に海外ボランティアをした際の友人から、1月にメキシコに行かないかと誘いを受けた。もちろん即答でYes。
どうやらNGO関連の研究をするそう。
インドネシアにいながら次の旅行の予定に心躍らせる贅沢な夜となった。
今回は長くなってしまったがどうしても文字に残したく、詳細まで書いた。後になるとその時の感情を忘れちゃいそうで、覚えているうちに記録に残すことにしている。
まだまだ書けることはあるが、明日も帰路があるのでこのくらいに。
書き始めた頃に降ってた雨はいつの間にかやんでて、サルや鳥の鳴き声の方がうるさくなっていた。
2024/08/16


















