こんにちは 僕は日本語で歌われるシャンソンが苦手というか はっきり言って嫌いです
なんて言うんだろ おおげさな芝居がかった へんな「コブシ」効かせた演歌みたい
毎週楽しみにしてるTBS系「サワコの部屋」という番組があります
ゲストはクミコさんという一応女性「シャンソン」歌手 特に女性に人気らしい
で 大好きなバルバラこの歌を歌っていて 初めて聴いてあぁいいなとか 素敵だなと思いました
でも やはり何か違和感があってそれは「ことば」?僕はフランス語はほんのさわり程度の知識
少しでも知ってる人はわかると思うけど リエゾンとかエリジオン そんなしくみとか文法?
そして散りばめられたうつくしい「韻」 フランス語は ことばそのものが音楽なんです
特にバルバラのように突出した 透明感溢れる美しい声には・・・
そんなわけで今日は 長くなるけど 歌詞原詩を拝借 雰囲気だけでも味わってください
クミコさんには 加藤登紀子さんみたいに フランス語で歌ってほしい
バルバラ 『我が麗しき恋物語』
Barbara ma plus belle histoire d'amour c'est vous
Du plus loin, que me revienne,
L'ombre de mes amours anciennes,
Du plus loin, du premier rendez-vous,
Du temps des premieres peines,
Lors, j'avais quinze ans, a peine,
C?ur tout blanc, et griffes aux genoux,
Que ce furent, j'etais precoce,
De tendres amours de gosse,
Ou les morsures d'un amour fou,
Du plus loin qu'il m'en souvienne,
Si depuis, j'ai dit "je t'aime",
Ma plus belle histoire d'amour, c'est vous,
はるかな彼方から
私の昔の恋の幻影は呼び戻され
初めてのデートも、初恋の苦しみの時も
はるかな彼方に思われ
15歳になったばかりの頃の私は
純心で、膝は傷だらけで
早熟であったがゆえに
少女の頃の淡い恋や
激しい恋の痛手も経験したけれど
それはとても遠い思い出になってしまった
そのあと「愛しているわ」とあなたに言った
私の最も美しい恋の物語、それはあなたなの
C'est vrai, je ne fus pas sage,
Et j'ai tourne bien des pages,
Sans les lire, blanches, et puis rien dessus,
C'est vrai, je ne fus pas sage,
Et mes guerriers de passage,
A peine vus, deja disparus,
Mais a travers leur visage,
C'etait deja votre image,
C'etait vous deja et le c?ur nu,
Je refaisais mes bagages,
Et poursuivais mon mirage,
Ma plus belle histoire d'amour, c'est vous,
たしかに私はおりこうさんではなかったわ
だから恋のページをめくってしまったの
読みもしないで、文字も見なく、どうでも良くなって
たしかに私はおりこうさんではなかったわ
私を通り過ぎる戦士たちは
出会ったかと思うとすぐに遠くに去ってしまった
だけど彼らの姿の向こうに
あなたの面影はすでに見えていたわ
それは紛れもないあなたであり
あるがままのあなたの心だったの
私は再び荷造りをして
幻影を求めて旅に出たわ
私の最も美しい恋の物語、それはあなたなの
Sur la longue route,
Qui mena
it vers vous,
Sur la longue route,
J'allais le c?ur fou,
Le vent de decembre,
Me gelait au cou,
Qu'importait decembre,
Si c'etait pour vous,
長い旅の上で
あなたへと導かれる
長い旅の上を
私は狂おしい気持ちで進んだ
12月の木枯らしは
私の首すじを凍らせたけれど
あなたに会えるのだったら
寒い12月も何でもなかったわ
Elle fut longue la route,
Mais je l'ai faite, la route,
Celle-la, qui menait jusqu'a vous,
Et je ne suis pas parjure,
Si ce soir, je vous jure,
Que, pour vous, je l'eus faite a genoux,
Il en eut fallu bien d'autres,
Que quelques mauvais apotres,
Que l'hiver ou la neige a mon cou,
Pour que je perde patience,
Et j'ai calme ma violence,
Ma plus belle histoire d'amour, c'est vous,
それは長い道のりだった
だけど私はその道を進んだの
それはあなたへと辿り着く道だった
私は誓いには背かないわ
今夜私はあなたに跪いて誓えることは
冬に私の首すじに降りかかる雪や
不実な言葉で言い寄る男たちには
とても耐え切れなくなってしまったの
でも私の激しさも静まって来たわ
私の最も美しい恋の物語、それはあなたなの
Les temps d'hiver et d'automne,
De nuit, de jour, et personne,
Vous n'etiez jamais au rendez-vous,
Et de vous, perdant courage,
Soudain, me prenait la rage,
Mon Dieu, que j'avais besoin de vous,
Que le Diable vous emporte,
D'autres m'ont ouvert leur porte,
Heureuse, je m'en allais loin de vous,
Oui, je vous fus infidele,
Mais vous revenais quand meme,
Ma plus belle histoire d'amour, c'est vous,
冬と秋の季節の一人きりの夜も、昼も
あなたは私に会おうとはしなかったわ
私はあなたに失望して
突然激しい怒りに変わったの
ああ、私はあなたをどれほど必要としていたことでしょう
悪魔にさらわれてしまえばいいのに
別の人が私に扉を開けてくれて
幸いにもあなたから遠く離れて行ってしまった
そう、私はあなたに不実だったけれど
あなたはそれでも戻って来てくれたわ
私の最も美しい恋の物語、それはあなたなの
J'ai pleure mes larmes,
Mais qu'il me fut doux,
Oh, qu'il me fut doux,
Ce premier sourire de vous,
Et pour une larme,
Qui venait de vous,
J'ai pleure d'amour,
Vous souvenez-vous ?
私は涙して泣いたけれど
あなたの微笑みを初めて見て
私の気持ちは和らいだの
ああ、どれだけ私の心は和んだことでしょう
あなたの一しずくの涙を見て
私が愛おしく泣いたのを
あなたは覚えているかしら?
Ce fut, un soir, en septembre,
Vous etiez venus m'attendre,
Ici meme, vous en souvenez-vous ?
A vous regarder sourire,
A vous aimer, sans rien dire,
C'est la que j'ai compris, tout a coup,
J'avais fini mon voyage,
Et j'ai pose mes bagages,
Vous etiez venus au rendez-vous,
Qu'importe ce qu'on peut en dire,
Je tenais a vous le dire,
Ce soir je vous remercie de vous,
Qu'importe ce qu'on peut en dire,
Je suis venue pour vous dire,
Ma plus belle histoire d'amour, c'est vous...
それは9月のある晩だった
あなたは私に会いに来た
この場所よ、あなたは覚えているかしら?
あなたを微笑んで見つめ
何も言わずにあなたを愛して
その時私は突然分かったの
私は自分の旅を終えて
荷物を置いた
あなたは私に会いに来たわ
他の人がなんと言おうと構わない
私はいつまでも言い続けたいの
今夜あなたが来てくれたのを心からうれしく思うと
他の人がなんと言おうと構わない
私はあなたにそれを伝えたくて来たのよ
私の最も美しい恋の物語、それはあなたなの・・・・
《宇藤カザン訳》
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バルバラ(Barbara, 1930年6月9日 - 1997年11月25日)は、フランスのシャンソン歌手、作詞家、作曲家。本名、モニック・アンドレ・セール( Monique Andree Serf )。
パリ17区で生まれる。第二次世界大戦勃発前は、パリ17区内やマルセイユ、ロアンヌ等に居住した。
父はユダヤ系のアルザス人、母方の祖母はウクライナ人。ユダヤ系であるため、ナチス・ドイツによるフランス占領時代には、アンドル県やオート=ピレネー県タルブ、イゼール県等を転々とした。戦後はパリ20区、パリ16区等に居住。同居していた母が亡くなったパリ16区の通り名が付いた曲のほか、現在、道路名にバルバラの名前が付けられているナントを歌った曲(「ナントに雨が降る」)などがある。
コンサートやステージの開催時、それら公演の宣伝を一切行わないにもかかわらず発売直後にチケットが完売する現象は「神話」と呼ばれた。制作・発表した作品群はフランス国民のみならず様々な国の聴き手に感銘を与え、現在も圧倒的な支持と評価を受け続けている。
1997年11月25日、エイズを患っていたが、パリ西部近郊のヌイイ=シュル=セーヌの病院にて歿。67歳。
絶筆となった自伝 “ Il etait un piano noir... memoires interrompus” (対訳:『一台の黒いピアノがあった…未完の記録』 日本語訳『一台の黒いピアノ・・・』)が死の翌年、1998年10月にフランスで刊行。遺作として発表された。
(ウィキペディア)